吉本隆明

呉智英の吉本隆明批判本がかなりヒドイ

今から呉智英の吉本隆明批判本がいかにヒドイかということを検証していくのだけど、呉智英をエライと思っている(いた?)人間としては、呉がアホだと証明していけばいくほど、こちらもアホだということになり、非常に気分が暗くなる作業なのである。 この本…

吉本隆明「幻想論の根柢」

講演「幻想論の根柢」(1978) 講演「喩としての聖書」(1977) 講演「シモーヌ・ヴェーユの意味」(1979) 今週中にはやるつもりの呉智英検証で必要かなと吉本隆明講演本から引用。 語りの海 吉本隆明〈3〉新版・言葉という思想 (中公文庫)作者:吉本 隆明メ…

吉本隆明 《関係の絶対性》

存在交換と絶対言語 一九六〇年代までの吉本隆明/瀬尾育生 契が齎す疚しさに拮抗する/長原豊 「関係の絶対性」 についての誷想/最首悟 『共同幻想論』 読解の試み/高橋順一 現代思想2008年8月臨時増刊号 総特集=吉本隆明 肯定の思想青土社Amazon 存在交…

吉本隆明 わが「転向」

わが「転向」 大衆 日本における革命の可能性 都市から文明の未来をさぐる 「吉本隆明のみ、インテリゲンチャにあらざるが故に、大衆についての解釈を許されている。これが吉本大衆神学である」とかなんとか書いてる呉智英の吉本批判本をいつになったら検証…

ネトウヨさんのための吉本隆明

差別を喰いものにしている男たち 〈差別の観念〉が共同性の位相で存在するためである 言葉狩り 正義の言動 他国に侵入した軍隊は、その〈残虐行為〉の方法を、その国の支配者が、自国の貧民に加えた〈残虐行為〉から学ぶ 連合赤軍 呉智英が、吉本隆明は民主…

吉本隆明 自著を語る

なぜフランス語にしたか「マチウ書試論」 『共同幻想論』 詩的?悪文? 愛国無罪 三部作 呉智英が、吉本は中身のなさを悪文で意味ありげに見せてるだけだ、「ドーダ」と言いたくて「イエス」を「ジェジュ」とフランス語にしてやがる、と書いてる本を後日検証…

吉本隆明、死後の評価

イエスと親鸞/安藤礼二 「関係の絶対性」に殉じた思想/大澤真幸 大衆の玄像/最首悟 『共同幻想論』はどういう書物か/橋爪大三郎 [再録テキスト]情況とはなにか(抄)/吉本隆明 呉智英は、なーんだ「関係の絶対性」は「関係の客観性」てことかと、書い…

吉本隆明、オウムを語る

「より普遍的倫理へ」 麻原 「産経新聞は間違っている」(1995) 「全共闘おじさんオウム・サリン事件を語る」に応えて 後日取り上げる呉智英の吉本隆明批判本に「麻原を擁護して批判を浴びた吉本が腰砕けになって無差別大量殺人はよくないと言い出した」て…

吉本隆明1968 鹿島茂・その2

転向論 高村光太郎 あとがき 前日のつづき。 ザクザク引用してるので意味とれなかったら、実物にあたってください。 新書459吉本隆明1968 (平凡社新書)作者:鹿島 茂発売日: 2009/05/15メディア: 新書 転向論 まず、吉本が第一のジャンルとしたインテリゲンチ…

吉本隆明1968 鹿島茂

鹿島茂の吉本隆明評価 大衆の原像 呉智英の吉本隆明批判本がかなりヒドイという話をやる前に、そこに出てくる鹿島茂のこの本を引用しておいた方がよかろうということで。 吉本隆明という「共同幻想」作者:呉 智英筑摩書房Amazon 新書459吉本隆明1968 (平凡社…

柳田国男論 吉本隆明

[法制局参事官として閲読した犯罪調書のうち柳田の心にかかったのは] おなじ出生、おなじ環境に迫られたとしたら、誰もがおなじ殺人や、自殺や、死に至る犯罪にゆきつくほかない。そんな必然のようなものがこれらの調書には体現されていた。偶然が積み重なっ…

吉本隆明、石川九楊『書 文字 アジア』

筆蝕 石川 (略)引っかくことも、筆で触ることも含めて、〈触る〉ということで書き手の側にはねかえってくる触覚が、言葉の思考を促していくということ。それがいわゆる触れるという意昧での〈触〉です。蝕むという方の〈蝕〉というのは、同時にそこに定着…

喩としてのマルコ伝 吉本隆明

ロクに読んでないのに、いい加減な事を書いている奴の話を鵜呑みにするより、とりあえず読んでみたら吉本隆明第七弾『喩としてのマルコ伝』。 論註と喩作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 言叢社発売日: 1978/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見る マ…

良寛論 吉本隆明・その2

不生不滅 良寛の同門批判 良寛の宗教性の根柢 前日のつづき。 良寛作者:吉本 隆明発売日: 2004/10/01メディア: 単行本 不生不滅 仏教の根本義である不生不滅について、道元は人間は生きているあいだは生きているのだし、また死んだら死んでるのだから、生と…

良寛論 吉本隆明

また古典からでスマンソン、吉本隆明第六弾。 古典 (吉本隆明全集撰)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 大和書房発売日: 1987/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る良寛作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 春秋社発売日: …

西行論 吉本隆明・その2

前日のつづき。吉本隆明『西行論』。桜の季節だから長文引用。 古典 (吉本隆明全集撰)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 大和書房発売日: 1987/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る西行論 (講談社文芸文庫)作者: 吉本…

西行論 吉本隆明

わかりやすいかどうかもわからなくなったけど、とりあえず読むきっかけくらいにはなればいいな、吉本隆明第五弾。少し前、あまり観ない大河を観てたらイケメン西行が出てたから、意味もなく『西行論』。古典 (吉本隆明全集撰)作者: 吉本隆明出版社/メーカー:…

マチウ書試論 吉本隆明

わかりやすい吉本隆明かどうかわからなくなってきたけど、第四弾『マチウ書試論』。 ジェジュ=イエス、マチウ=マタイです。 [故郷で説教したイエスが大工の子じゃないかとバカにされ、「預言者は故郷や家では軽蔑される」と言う描写] 作者の造型力が、架空…

『言語にとって美』その2・吉本隆明

前日のつづき。 読みやすい吉本隆明・第三弾。『言語にとって美とはなにか』。 第四章は明治以降の日本文学史解説、かなりブツ切りなので、これだけ判断されると困るなあと思って、ボツにしかけたのだけど、結局アップ。あんまり読みやすくないかもなあ。こ…

ここから読もう『言語にとって美』吉本隆明

読みやすい吉本隆明・第三弾。 『言語にとって美とはなにか』を難解だという人は第二章までで挫折したのではないだろうか、代表作だからと読み始めて挫折したヤング、とりあえず第三章から読んでみて。23歳の僕はこの文章解析を読んで目から鱗、中学生の国語…

書物の解体学・その2 吉本隆明

前日のつづき。うまく引用できなかったのでガックリきて、この分量で終了、立ち読み代わり程度に。 書物の解体学 (講談社文芸文庫)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/06/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (1件) を見る …

書物の解体学 吉本隆明

読んだことのない人に勧める、読み易そうな吉本隆明・第二弾。1975年刊(51歳)。順番をとばして、一番わかりやすい「ヘンリー・ミラー」から。書物の解体学 (講談社文芸文庫)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/06/10メディア: 文庫 クリッ…

悲劇の解読 吉本隆明

読んだことがない人が読むならどれがいいかと考えて、とりあえずこれを選んでみた。79年刊(55歳)。もちろん僕はちくま文庫版ですけど。 添付したヘンテコ画像は、おまけの五センチ人形接写したら生きてるみたいや、てなピコ麻呂気分で作成した下の動画用素…

吉本隆明人生相談・ばなな篇

男女同権の今後 娘への忠告 ばななのお悩みに隆明が喝!って感じの、新潮10月号吉本親子対談が面白かったので借りてきた。その前に少しフェミ話。 新潮 2010年 10月号 [雑誌]発売日: 2010/09/07メディア: 雑誌 男女同権の今後 [男女同権にでいこうとした明治…

吉本隆明のDNAゼロ

糸井重里、『「反核」異論』 中沢新一 親鸞論 『アフリカ的段階について』 人選からもわかるように吉本隆明になんの愛情もないアサヒ編集者。吉本に興味はなかったけどインタビューすることになって勉強した編集者の感想が「ベルイマンの映画のように静かに…

吉本隆明の労組結成話

現代思想2007年12月臨時増刊号 総特集=戦後民衆精神史出版社/メーカー: 青土社発売日: 2007/12メディア: ムック購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (11件) を見る吉本隆明インタビュー。軍国少年の頃の話から聞いているが、そこら辺はよく語られ…

高橋源一郎1984&ムツゴロウ

kingfish.hatenablog.com またこの対談ガラミでなんですが、「ラノベのよさがわからない」高橋源一郎が東MAXからどうにか糸口を引き出せないかと苦闘する姿にしみじみしてた時に偶然1984年の対談を読んだら更に感慨が深まったのでDEATH。吉本隆明対談選 (講…

高橋源一郎鼎談-キャラに縛れて東MAX

前回のつづき。 そういえば肝心の鼎談の内容を伝えてない、でも普通に引用するのも芸がないので、当方の脳内変換フィクションでお送りしてみようかと。 「用水」発言にエキサイトする腐女子とちがって知的でポモな皆さんはこれくらいの冗談でエキサイトする…

高橋源一郎鼎談-赤いラノベの東MAX

新潮の鼎談東MAXはああもすかしているのか「純文学とはちがうのだよ」と赤いラノベに乗っているのかがよくわからない(まあろくに読んだ事がないのだからわからないもなにもないが)。ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)作…

思想とはなにか 吉本隆明

下町の悪ガキ 早く死にたい 親鸞 理想の給与体系 平等はあんまりいいもんじゃない 職業的組合の欠点 思想の可能性 文学話のとこを主に。 思想とはなにか作者:隆明, 吉本,芳光, 笠原発売日: 2006/11/01メディア: 単行本 下町の悪ガキ 芥川のそういう面を典型…