ファシズム

ジョージ・オーウェル その2

『カタロニア讃歌』 『ライオンと一角獣』 、愛国心 戦況ニュース解説、検閲 『動物農場』 「復讐は苦し」 「文学の禁圧」 ジョージ・オーウェル――「人間らしさ」への讃歌 (岩波新書) 作者:川端 康雄 発売日: 2020/07/18 メディア: 新書 『カタロニア讃歌』 …

アフター・リベラル その2

「負の個人主義」 新自由主義とナチズム 「アイデンティティ・リベラリズム」 五つのリベラリズム リベラリズムの「弁証法」 前回の続き。 アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治 (講談社現代新書) 作者:吉田徹 発売日: 2020/09/16 メディア: Kindle版 「負の…

アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

ファシズムを退けるには資本主義が抑制的になること リベラリズムと民主主義の共存 「資本主義と民主主義の強制結婚」 ネオ・リベラリズムの真の正体 「保守主義」 ヨーロッパのリベラルはアメリカでは保守主義 権威主義政治の台頭 ウエルベック『服従』 ア…

カール・シュミット その2

ロマン主義者批判 例外状況という破れ 「能動的ニヒリズム」 独裁の正統性 ホッブズの奇跡論 リヴァイアサンを壊滅させたスピノザ シュミットの弁明 「内面性」と「合法性」 「例外状況」と「場所確定」 前回の続き。 カール・シュミット-ナチスと例外状況の…

カール・シュミット――ナチスと例外状況の政治学

出自による疎外感 政治学の神学的基礎 「中心領域」の変遷 「決断主義」「政治の世界」 ヒトラーとベンヤミンの議会観 自由主義と民主主義の異なる原理 シュミットとロマン主義 カール・シュミット-ナチスと例外状況の政治学 (中公新書) 作者:蔭山 宏 発売日…

試される民主主義 その3

ファシスト的解決 コーポラティズム 「無国家」状態のナチ帝国 前回の続き。 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(上) 作者:ヤン=ヴェルナー ミュラー 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/27 メディア: 単行本 ファシスト的解決 ファシスト…

ヒトラーランド その4

《長いナイフの夜》 やつは狂人だ ベルリン・オリンピック リンドバーグの訪独 プッツィの凋落 疎まれたドッド大使 フーヴァー元大統領の訪欧 前回の続き。 ヒトラーランド――ナチの台頭を目撃した人々 作者: アンドリュー・ナゴルスキ,北村京子 出版社/メー…

ヒトラーランド その3

アメリカ人への襲撃 消えゆく人々 記者への圧力 アナ・ラート事件 ヒトラーとドッド大使 前回の続き。 ヒトラーランド――ナチの台頭を目撃した人々 作者: アンドリュー・ナゴルスキ,北村京子 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2014/12/19 メディア: 単行本 こ…

ヒトラーランド ナチの台頭を目撃した人々

よき勝者と悪しき勝者 ヒトラーに関する報告 プッツィ・ハンフシュテングル 活気あふれる性文化 ヒトラーの裁判 経済破綻 ヒトラーランド――ナチの台頭を目撃した人々 作者: アンドリュー・ナゴルスキ,北村京子 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2014/12/19 …

公共性――自由が/自由を可能にする秩序 (自由への問い 第3巻)

自由「濫用」の許容性について 毛利透 第一次共和国擁護法 第二次共和国擁護法 共和国擁護法がナチスによって政敵弾圧のために使用された 福祉国家の公序 中島徹 一九六〇年代の福祉国家論 一九七〇年代の「大きな政府」批判と現実の日本社会 一九九〇年代福…

民主主義の死に方・その2

独裁者が制度を破壊する過程をサッカーの試合でたとえると 第5章 民主主義のガードレール 第6章 アメリカ政治の不文律 第7章 崩れていく民主主義 第8章 トランプの一年目 第9章 民主主義を護る 前回の続き。 民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁…

民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁への道

見えにくい民主主義の崩壊 イソップ寓話集「馬と鹿と猟師」 致命的な同盟 アメリカの民主主義を護る門番 独裁者リトマス試験紙 民主主義を破壊する 民主主義の死に方―二極化する政治が招く独裁への道― 作者:スティーブン・レビツキー,ダニエル・ジブラット …

総特集=丸山眞男 現代思想2014年8月増刊号

【討議】丸山眞男を問い直す 川本隆史+苅部 直 近代市民の哀悼劇 丸山眞男と決断の帰趨 金杭 丸山眞男と藤田省三 認識するということの意味 趙星銀 この事態の政治学的問題点 丸山眞男(1960年発表) 現代思想 2014年8月臨時増刊号 総特集◎丸山眞男 -生誕一…

「自由」はいかに可能か 社会構想のための哲学

「自由であることの苦しみ」 「動物化」 「他者」や「正義」 ヘーゲルは超保守主義者か? ヘーゲルによるイロニー批判 「自由」はいかに可能か 社会構想のための哲学 (NHKブックス)作者:苫野 一徳発売日: 2014/06/19メディア: 単行本(ソフトカバー) 「自由…

ファシスト的公共性―総力戦体制のメディア学

記者飼いならし 戦前から継続したメディアシステム 思想戦 転向者を利用 大東亜「共貧圏」 観光立国 『ドイツ国民に告ぐ』 後半をチラ見。 ファシスト的公共性――総力戦体制のメディア学作者:佐藤 卓己発売日: 2018/04/05メディア: 単行本 記者飼いならし 情…

政治哲学的考察・その2 宇野重規

シュミットの考える「代表」とは ルフォールの全体主義論 保守主義が成立したのは19世紀前半 バークによる人権批判 カトリック教会の批判 マルクスの人権批判 前回の続き。 政治哲学的考察――リベラルとソーシャルの間 作者: 宇野重規 出版社/メーカー: 岩波…

フランス革命と身体―性差・階級・政治文化

第2章 エリアスとシュミット 第9章 初めと終わりだけ読んだ。 フランス革命と身体―性差・階級・政治文化作者:ドリンダ ウートラム発売日: 1993/07/01メディア: 単行本 第2章 エリアスとシュミット ノルベルト・エリアスによって問いかけられないままに残…

啓蒙の精神―明日への遺産 トドロフ

21 啓蒙主義への批判 51 宗教改革 122 全体意志と一般意志 啓蒙の精神―明日への遺産 (叢書ウニベルシタス)作者:ツヴェタン トドロフ発売日: 2008/07/01メディア: 単行本 21 啓蒙主義への批判 啓蒙思想が形成された時期から、また18世紀においても、啓蒙思想…

ふたつの憲法〜・その2 日本主義者の護憲

日本主義者の護憲 国体明徴運動 革新派 近衛体制=幕府論 翼賛会の改組 戦時体制 みずから人権放棄 聖断による明治憲法の破綻 前回の続き。 ふたつの憲法と日本人: 戦前・戦後の憲法観 (歴史文化ライブラリー)作者:暁弘, 川口発売日: 2017/07/18メディア: 単…

憲法パトリオティズム 過去の断罪と解消

まず「監訳者あとがき」を先に。 「記憶」と「闘争性」 憲法裁判所 カール・レーベンシュタイン 終息しなかった憲法パトリオティズム ヨーロッパ憲法パトリオティズム 「新しい過去」、他国の過去を断罪すること 自己卑下とヨーロッパ中心主義 統合による過…

ニュースクール――20世紀アメリカのしなやかな反骨者たち

「ニュースクール」創設 マーロン・ブランド 複雑なナショナリズム アメリカ化運動と弾圧の拡大 マッカーシズムの構造 ハンナ・アーレント ニュースクール――20世紀アメリカのしなやかな反骨者たち 作者: 紀平英作 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/08…

イタリア・ファシズムを生きた思想家たち

国民概念とファシズム 20世紀における国民概念の変更 新国家設立 ムッソリーニのファシズム観 クローチェ イタリア・ファシズムを生きた思想家たち――クローチェと批判的継承者 作者: 倉科岳志 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/02/23 メディア: 単行…

ヒトラー語録

ルドルフ・ヘスの論文から バチカン 日本 マルキシズム 民主主義 ヒトラー語録発売日: 2011/05/13メディア: 単行本 序にかえて ルドルフ・ヘスの論文から 1921年、当時まだ学生であったルドルフ・ヘスは次のようなことを書いている。 どんな才能を備えた人間…

自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 坂野潤治

はじめに 第一章 『反ファッショか格差是正か 馬場の「立憲独裁」への転換 「粛軍演説」を「旧潮流」とした蝋山 二人の時代の終焉 自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 (講談社選書メチエ)作者:坂野 潤治発売日: 2009/12/11メディア: 単行本 はじめに…

丸山眞男の敗北 伊東祐吏

「終戦」 “戦後の丸山眞男” レッドパージ ファシズム 「日本の思想」(1957年) 留置場体験、思想弾圧 丸山眞男の敗北 (講談社選書メチエ) 作者: 伊東祐吏 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/08/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブロ…

愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか

自由民権運動と「一君万民」ユートピア思想 親鸞、暁烏敏、国体論 田中智学、八紘一宇、石原莞爾 国家神道 新宗教 冷めた全体主義 中島岳志と島薗進の対談本をチラ見。 愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか (集英社新書)作者:中島 岳志,島薗 進発売日…

他の岬―ヨーロッパと民主主義 デリダ

高橋哲哉 鵜飼哲 1993年に出版されたものの新装版。あとがき&解説だけ読んだ。他の岬――ヨーロッパと民主主義 【新装版】作者:ジャック・デリダ発売日: 2016/05/21メディア: 単行本 訳者あとがき 高橋哲哉 ヨーロッパの「今日」とは何か。「他の岬」にとって…

ファシズムとは何か・その2

モーリス・バレス 群衆 社会ダーウィニズムの主張者たちは、 急進右翼とは、 ドイツは不完全にしか統一されなかったのだ、 権力の座についたファシズム ドイツ、1933年3月23日 権力への上昇 チャンドラ・ボース 前回の続き。 ファシズムとは何か作者:ケヴィ…

ファシズムとは何か 労働者が極右に近づく理由

新右翼 労働者が極右に近づく理由 ファシストにとって 「ナショナル・ポピュリスト」 順番を飛ばして興味を引きそうな、最近の話の第7章から。 ファシズムとは何か作者:ケヴィン・パスモア発売日: 2016/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー) 新右翼 極右…

『文藝春秋』の戦争: 戦前期リベラリズムの帰趨

「満洲事変と次の世界大戦座談会」 ゴシップで『話』を黒字に 滝川事件、松岡洋右縦横談 検閲 1937年近衛文麿内閣誕生 戦後 『文藝春秋』の戦争: 戦前期リベラリズムの帰趨 (筑摩選書)作者:貞美, 鈴木発売日: 2016/04/13メディア: 単行本 1931年『文藝春秋』…