哲学

英文法を哲学する 佐藤良明

will は現在形である。 日本語に「人称代名詞」はない。 「英語の5文型」を疑う 継続と完了のアスペクトを感じ取る。 英語のテンスは「現在」と「過去」の2つだけ 完了と継続以外にも、時相はあるだろう。 英文法を哲学する 作者:佐藤 良明 アルク Amazon w…

夢・アフォリズム・詩 フランツ・カフカ

夢・アフォリズム・詩 (平凡社ライブラリー) 作者:フランツ・カフカ 平凡社 Amazon ほんとうに判断を下せるのは党派だけである。しかし党派である以上、党派は判断を下すことはできない。そのためにこの世には判断の可能性はない。あるのはただそのほのかな…

音楽と数学の交差

対数は“紙計算機” 現代音楽 無限の果てに魑魅魍魎の「ランダム 」 ランダムそのもののリズムを聴く感性 「音楽の本質はすべて時間ではないのか」 音楽と数学の交差 作者:進, 桜井,博樹, 坂口 発売日: 2011/05/20 メディア: 単行本 対数は“紙計算機” 第一主題…

〈現実〉とは何か 数学・哲学から始まる世界像の転換

「場」とは何か 「動いているとは」とはどういうことか 答えは「活動」として与えられる 粒子の実体論 場の実体論 「現われているけれども、つかめないことがある」 現代物理学が迫る思考上の革命 〈現実〉とは何か (筑摩選書) 作者:甲矢人, 西郷,茂, 田口 …

カール・シュミット――ナチスと例外状況の政治学

出自による疎外感 政治学の神学的基礎 「中心領域」の変遷 「決断主義」「政治の世界」 ヒトラーとベンヤミンの議会観 自由主義と民主主義の異なる原理 シュミットとロマン主義 カール・シュミット-ナチスと例外状況の政治学 (中公新書) 作者:蔭山 宏 発売日…

人工知能のための哲学塾 未来社会篇

「人工知能が人と話すことで変化する」 全能感と一体感は想像の世界へと受け継がれる 「他者という亀裂」 デュルケム 「人間の思考は基本的に社会的なものである」 あとがきに代えて 対談:三宅陽一郎×大山匠 人工知能のための哲学塾 未来社会篇 〜響きあう…

哲学者マクルーハン その2

ソクラテスこそ詭弁家か 『ノヴム・オルガヌム』 ヴィーコ『新しい学』 レトリック復権の企て 南伸坊による竹村健一分析 現代のソフィスト 前回の続き。 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論 (講談社選書メチエ) 作者:中澤 豊 出版社/メーカー:…

哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論

竹村健一のマクルーハン理解 I・A・リチャーズの影響 『探求』 、エドマンド・カーペンター ドラッカーとの交流 カトリックへの改宗と隠喩 写本は「聴触覚メディア」 プラトンが攻撃するロ誦の伝統 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論 (講談社…

蛭子の論語 自由に生きるためのヒント 蛭子能収

「新しさ」を理解する感覚 “蛭子の基本方針” 「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」 協調性 自分にウソをつき続けたら自滅する ギャンブルがある限り 少しの想像力があれば生きていける 過ぎたるは猶及ばざるが如し 蛭子の気遣い 編集部訳の論語をネタに蛭子さん…

ほぼ日の経営 糸井重里 「本当の平等」はない

「心」の問題、「LIFE」 弟子と社員の違い 会社組織図 「糸井先生」稼業を止めた訳 「おじさん成分」と「お父さん成分」 組織 ブレーキ 「いい方向」 風通しのよさ 糸井重里のイメージが80年代サブカルで止まってるので、あの糸井重里が「LIFE」がど…

分配的正義の歴史・その2 マルクスは道徳的な言葉を嫌った

道徳的な言葉は非人間的である、とマルクスは考えた ロールズ 『正義論』 しまった!前にも読んでたシリーズ。 同じ箇所を引用してるw 分配的正義の歴史 道徳的な言葉は非人間的 - 本と奇妙な煙 分配的正義の歴史 作者: サミュエルフライシャッカー,Samuel …

情報爆発・その3  コピペ、抜粋

著述業は金にならず 切り貼り レファレンスへの不満 『百科全書』 前回の続き。 情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術 (単行本) 作者: アン・ブレア,住本規子,廣田篤彦,正岡和恵 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 こ…

情報爆発 初期近代ヨーロッパの情報管理術

序論、文書管理の四つのS 編纂物 印刷業者、題扉 多すぎる書物 読書革命 情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術 (単行本) 作者: アン・ブレア,住本規子,廣田篤彦,正岡和恵 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 この商品…

ベンサムのパノプティコン構想

功利主義と自由――統治と監視の幸福な関係 フーコーの「パノプティコン」理解はちょっと違うという話。 『コミュニケーション――自由な情報空間とは何か』(自由への問い 第4巻)から。 コミュニケーション――自由な情報空間とは何か (自由への問い 第4巻) 作者: …

公開性の根源—秘密政治の系譜学・その2

王の二つの身体、『エイコン・バシリケ』 ギロチン刑 ライプニッツの「国家表」 カフカの世界 カフカと保険 スパイ小説 前回の続き。 公開性の根源?秘密政治の系譜学 作者: 大竹弘二 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2018/04/19 メディア: 単行本 この商…

公開性の根源—秘密政治の系譜学 大竹弘二

主権の危機 政治的公開性の機能不全 啓蒙主義による公開性の要求 「神秘体」の転用、『王の二つの身体』 マキャヴェッリに公開性原則の萌芽あり タキトゥス主義 「例外状態」、「必要は法を持たない」 「二つの身体」 大衆への恐怖 「自己統治」 利己的人間…

タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源

高コストなニューロンをなぜ使うのか 頭足類の進化 タコは賢い タコの神経系 タコにおける「自己」と「環境」の境界 短い寿命 タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源 作者: ピーター・ゴドフリー=スミス,夏目大 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2…

熟議が壊れるとき: 民主政と憲法解釈の統治理論

編者解説 第1章 熟議のトラブル? 第3章 司法ミニマリズムを越えて 空虚さ、浅さ、概念的下降 実践における収束 不完全な理論化の利点 熟議が壊れるとき: 民主政と憲法解釈の統治理論 作者: キャスサンスティーン,那須耕介 出版社/メーカー: 勁草書房 発売…

音楽の未来を作曲する 野村誠

小三でバルトークにやられる 「作品」と「演奏」 音楽サークルでの交流 「真似をしても似ない」 野外楽 ジャワ島での野外楽 世界は音楽に満ち溢れている 音楽の未来を作曲する 作者: 野村誠 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2015/10/23 メディア: 単行本 こ…

社会統合――自由の相互承認に向けて (自由への問い 第1巻)

社会統合の破綻で、市民社会から国家への移行 制度への信頼としての愛国心と、感情に走るナショナリズムの違い ハーバーマス 平等と自由の相克/相乗 宇野重規 社会統合の境界線 杉田敦 社会統合――自由の相互承認に向けて (自由への問い 第1巻) 作者: 齋藤純…

総特集=丸山眞男 現代思想2014年8月増刊号

【討議】丸山眞男を問い直す 川本隆史+苅部 直 近代市民の哀悼劇 丸山眞男と決断の帰趨 金杭 丸山眞男と藤田省三 認識するということの意味 趙星銀 この事態の政治学的問題点 丸山眞男(1960年発表) 現代思想 2014年8月臨時増刊号 総特集◎丸山眞男 -生誕一…

“解放”の果てに――個人の変容と近代の行方

「マルクスは神であり、フォードはその預言者である」 『世界の魔術からの解放』 他者不在を埋める試み “解放”の果てに―個人の変容と近代の行方作者:水島 茂樹メディア: 単行本 「マルクスは神であり、フォードはその預言者である」 アレクサンドル・コジェ…

コミュニティ グローバル化と社会理論の変容

ギリシア人にとってのコミュニティ モダニティとコミュニティの喪失 三つコミュニティ概念 「トータル・コミュニティ」 第7章 ポストモダン・コミュニティ まとめ コミュニティ グローバル化と社会理論の変容作者:ジェラード・デランティ,山之内 靖,伊藤 茂…

何ものにも縛られないための政治学 栗原康

デヴィッド・グレーバー『負債論』 シュティルナー パリ・コミューン 何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成作者:栗原 康発売日: 2018/07/20メディア: 単行本 デヴィッド・グレーバー『負債論』 サーリンズの弟子、デヴィッド・グレーバーの『負債…

ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益

「見えざる手」とアメリカアカシカの枝角 「野獣を飢えさせろ」 インフラ ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益作者:ロバート・H・フランク発売日: 2018/03/24メディア: 単行本(ソフトカバー) 「見えざる手」とアメリカアカシカの枝角 いずれにしても…

政治哲学的考察―リベラルとソーシャルの間

マルクスからトクヴィルへ トクヴィルの徳の概念 自由の精神と宗教の精神 ネオ・トクヴィリアン フランス・リベラリズムの独自性 近代議会制の内包する両義性 代議士の有権者からの独立性の確保 ルソーはなぜ代表を嫌ったか 政治哲学的考察――リベラルとソー…

一四一七年、その一冊が・その2

コッサ廃位、フスの処刑 ポッジョ、ヒエロニムスを賞賛 ルクレティウス『物の本質について』 マキャヴェッリ 前回の続き。 一四一七年、その一冊がすべてを変えた作者:スティーヴン グリーンブラット発売日: 2012/11/01メディア: 単行本 コッサ廃位、フスの…

ラスタファリアニズム、柳田国男『先祖の話』をめぐって

ジャマイカの宗教イデオロギーと社会運動 ラスタファリアニズ 死とノスタルジア――柳田国男『先祖の話』をめぐって 宗教を語りなおす―近代的カテゴリーの再考 作者: 磯前順一,タラルアサド,Talal Asad 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2006/07/25 メディ…

哲学のプラグマティズム的転回

プラグマティズム的多元主義と相対主義はちがう ウィリアム・ジェイムズ デューイ ジェイムズとパース ハーバーマス 哲学のプラグマティズム的転回作者:リチャード・J.バーンスタイン発売日: 2017/10/27メディア: 単行本 プラグマティズム的多元主義と相対主…

正しい本の読み方 橋爪大三郎

三つのポイント「構造」「意図」「背景」 本の読み方の具体例:マルクス 本の読み方の具体例:レヴィ=ストロース フーコーの誤訳 『理科系の作文技術』 正しい本の読み方 (講談社現代新書)作者:橋爪 大三郎発売日: 2017/09/20メディア: 新書 三つのポイント…