ハーバーマス

試される民主主義(下) その2

憲法裁判所 ニクラス・ルーマン フーコー 前回の続き。 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(下) 作者:ミュラー,ヤン=ヴェルナー 発売日: 2019/07/27 メディア: 単行本 憲法裁判所 一九六五年にカール・レーヴェンシュタインは「一九世紀には究極の…

愛国の構造 将基面貴巳 その2

パトリオティズムをめぐる言論状況 近代日本における「愛国」の成立 コミュニタリアン・パトリオティズム 憲法パトリオティズム 前回の続き。 愛国の構造 作者:将基面 貴巳 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/26 メディア: 単行本 パトリオティズム…

資本主義に出口はあるか 荒谷大輔

フランス革命とルソー ロマン主義 「民族」の問題 ロマン主義化した教養主義 ニュー・リベラリズム ネオ・リベラリズム 「公共空間」は存在したか 日本に入ってきたのはロマン主義化した教養主義……の辺りをチラ読み。 資本主義に出口はあるか (講談社現代新…

ヨーロッパ憲法論 ハーバーマス

序文 人間の尊厳というコンセプトおよび人権という現実的なユートピア 「政治的なるもの」、カール・シュミット 国民主権と国家主権 インタビュー ヨーロッパ憲法論(叢書・ウニベルシタス) 作者: ユルゲンハーバーマス,J¨urgen Habermas,三島憲一,速水淑子 …

社会統合――自由の相互承認に向けて (自由への問い 第1巻)

社会統合の破綻で、市民社会から国家への移行 制度への信頼としての愛国心と、感情に走るナショナリズムの違い ハーバーマス 平等と自由の相克/相乗 宇野重規 社会統合の境界線 杉田敦 社会統合――自由の相互承認に向けて (自由への問い 第1巻) 作者: 齋藤純…

啓蒙 ドリンダ・ウートラム

カントが公的と呼ぶ領域 貸本、コーヒーハウス 啓蒙の世紀 第3章 啓蒙と統治 第10章 啓蒙の終焉 啓蒙 (叢書・ウニベルシタス)作者:ドリンダ・ウートラム発売日: 2017/12/04メディア: 単行本 カントが公的と呼ぶ領域 カントは、理性の使用ができるだけ進めら…

資本主義はどう終わるのか

ヘラー、シュミット、そしてユーロ EU とりあえず第六章だけ読んだ。 資本主義はどう終わるのか作者:シュトレーク,ヴォルフガング発売日: 2017/11/24メディア: 単行本 ヘラー、シュミット、そしてユーロ カール・シュミットの「権威主義国家」にかんするヘ…

哲学のプラグマティズム的転回

プラグマティズム的多元主義と相対主義はちがう ウィリアム・ジェイムズ デューイ ジェイムズとパース ハーバーマス 哲学のプラグマティズム的転回作者:リチャード・J.バーンスタイン発売日: 2017/10/27メディア: 単行本 プラグマティズム的多元主義と相対主…

憲法パトリオティズム 過去の断罪と解消

まず「監訳者あとがき」を先に。 「記憶」と「闘争性」 憲法裁判所 カール・レーベンシュタイン 終息しなかった憲法パトリオティズム ヨーロッパ憲法パトリオティズム 「新しい過去」、他国の過去を断罪すること 自己卑下とヨーロッパ中心主義 統合による過…

政治的なものについて・その2 右翼ポピュリズム

右翼ポピュリズム シュミットとネオコン ハーバーマス 結論 監訳者解説:酒井隆史(2008年) 前回の続き。 政治的なものについて ラディカル・デモクラシー作者:シャンタル ムフ発売日: 2008/08/12メディア: 単行本 右翼ポピュリズム 右翼ポピュリズムの侵攻…

政治的なものについて シャンタル・ムフ

リベラリズムの中心的欠陥 情動を民主主義的に動員することの意義 左派の課題 ウルリッヒ・ベックの見解 アンソニー・ギデンズ ギデンズと第三の道 政治的なものについて ラディカル・デモクラシー作者:シャンタル ムフ発売日: 2008/08/12メディア: 単行本 …

ポピュリズムとは何か ヤン=ヴェルナー・ミュラー

ポピュリストは、ポピュリストとして統治できる 「憤懣を抱く人びと」ではない 政権についたポピュリスト 非リベラルな民主主義 テクノクラシーとポピュリズムは合わせ鏡 ポピュリズムについての七つのテーゼ ポピュリズムとは何か作者:ヤン=ヴェルナー・ミ…

他の岬―ヨーロッパと民主主義 デリダ

高橋哲哉 鵜飼哲 1993年に出版されたものの新装版。あとがき&解説だけ読んだ。他の岬――ヨーロッパと民主主義 【新装版】作者:ジャック・デリダ発売日: 2016/05/21メディア: 単行本 訳者あとがき 高橋哲哉 ヨーロッパの「今日」とは何か。「他の岬」にとって…

マルクス思想の核心、時間稼ぎの資本主義

『資本論』刊行されるも反響は薄かった なぜ革命が失敗したのか。 シュトレーク『時間稼ぎの資本主義』 マルクス思想の核心 21世紀の社会理論のために (NHKブックス) 作者: 鈴木直 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2016/01/22 メディア: 単行本(ソフトカ…

統治新論・その2 大竹弘二・國分功一郎

マックス・ヴェーバー ベンヤミン シュミット 憲法改正の限界 「押しつけ憲法」のトラウマ シュミットの同質主義的な民主主義 ハーバーマス、市民的不服従の正統性 前回のつづき。 統治新論 民主主義のマネジメント (atプラス叢書) 作者: 大竹弘二,國分功一…

政治的正義 オトフリート・ヘッフェ 人権

人権 「人権の歴史がまだ短い」は近代の自惚れ 自由権 福祉国家 まとめ 人権のあたりをチラ見。 政治的正義―法と国家に関する批判哲学の基礎づけ (叢書・ウニベルシタス)作者:オトフリート ヘッフェメディア: 単行本 人権 憲法の歴史を見ればわかるように、…

ヘーゲル変奏 フレドリック・ジェイムソン

第8章の終わりから 第9章 革命と「歴史の終焉」 集合的なことの失敗 市民性と服属 功利主義の世界 よくわからぬまま、第9章だけ読んで、メモ代わりに引用。 ヘーゲル変奏 『精神の現象学』をめぐる11章作者:フレドリック・ジェイムソン発売日: 2011/04/23…

イデオロギーとユートピア・その2

第四回 マルクス『経済学・哲学草稿』「第三草稿」 マルクスはもっとも断固たる無神論者であるが、 第五回 マルクス『ドイツ・イデオロギー』 第九回アルチュセール(3) 第十三回 ハーバーマス(1) 前回のつづき。 イデオロギーとユートピア作者:ポール…

イデオロギーとユートピア ポール・リクール

フォイエルバッハ 青年期のマルクス ユートピア 構造主義的マルクス主義 初期のマルクスの課題 プロレタリアートの概念 『経済学・哲学草稿』 イデオロギーとユートピア作者:ポール・リクール発売日: 2011/05/31メディア: 単行本 フォイエルバッハ フォイエ…

脱構築とプラグマティズム シャンタル・ムフ編

ローティの長所 ローティの欠点 『2.脱構築とプラグマティズムについての考察』 ジャック・デリダ 脱構築とプラグマティズム 〈新装版〉: 来たるべき民主主義 (叢書・ウニベルシタス)作者:デリダ,ジャック,クリッチリー,サイモン,ラクラウ,エルネスト,ロー…

表現の自由―その公共性ともろさについて 毛利透

ハンナ・アーレント 市民的自由を行使する変人 なぜ憲法学はハーバーマスの 公共圈論の不在は樋口にありと愛敬 シュミット ロールズ 長谷部恭男 第二章まで(あと省略)。順番を変えてアレントから先に。 表現の自由―その公共性ともろさについて作者:毛利 透…

養子輸出国、「小さな政府」のすり替え

明日が返却日のチラ読みメモ。アジア海賊版文化 (光文社新書)作者: 土佐昌樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/12/16メディア: 新書購入: 2人 クリック: 66回この商品を含むブログ (17件) を見る海賊版による自由な風、ねじれ 政府の統制主義的な体制は、…

憲法近代知の復権へ

近代法が想定する人権 「喫煙の自由」の場合。 人権のインフレ対策。 脱道徳論への転回 批判的普遍主義 19世紀憲法学をゆさぶる二人 こちら(id:kingfish:20060821)の流れで「近代国民国家の憲法構造」を借りようとしたけれど読めそうになかったので、こっ…

禁じられたベストセラー

禁じられたベストセラー―革命前のフランス人は何を読んでいたか作者: ロバートダーントン,Robert Darnton,近藤朱蔵出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2005/02/25メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見る非合法本を取引する人々は隠語…