検閲

民間企業からの震災復興 関東大震災を経済視点で読みなおす

幻の遷都論 渋沢栄一の対応 関西商人の東京進出、在京企業の関西移転 横浜港壊滅 「横浜・神戸二大港制」をめぐる争い ユーハイム 震災手形問題 ソ連からの救援物資 外国人から見た関東大震災 日本の情報空間の問題点 エピローグ 民間企業からの震災復興 ――…

『リア王』の時代・その2

寵臣といちゃつくジェイムズ王 二枚舌、曖昧表現、心裡保留 悪魔憑き 地上の地獄 検閲 国教忌避者への圧力 前回の続き。 『リア王』の時代:一六〇六年のシェイクスピア 作者: ジェイムズ・シャピロ,河合祥一郎 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2018/01/31 …

民主主義の死に方・その2

独裁者が制度を破壊する過程をサッカーの試合でたとえると 第5章 民主主義のガードレール 第6章 アメリカ政治の不文律 第7章 崩れていく民主主義 第8章 トランプの一年目 第9章 民主主義を護る 前回の続き。 民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁…

アメリカ小説を読んでみよう・その3

現代アメリカ文学の冒険 佐伯彰一・丸谷才一 ナボコフの投書と本の話とナボコフィアンのこと ウラジミール・ナボコフ三題 前回の続き。 アメリカ小説を読んでみよう (植草甚一スクラップ・ブック)作者:植草 甚一発売日: 2005/04/01メディア: 単行本 現代アメ…

アメリカ小説を読んでみよう・その2

なぜ十九世紀アメリカ文学が読みたくなるのだろう アメリカ文学私観 現代アメリカ文学の冒険 佐伯彰一・丸谷才一 前回の続き。 アメリカ小説を読んでみよう (植草甚一スクラップ・ブック)作者:植草 甚一発売日: 2005/04/01メディア: 単行本 なぜ十九世紀アメ…

「自由」はいかに可能か 社会構想のための哲学

「自由であることの苦しみ」 「動物化」 「他者」や「正義」 ヘーゲルは超保守主義者か? ヘーゲルによるイロニー批判 「自由」はいかに可能か 社会構想のための哲学 (NHKブックス)作者:苫野 一徳発売日: 2014/06/19メディア: 単行本(ソフトカバー) 「自由…

精神の革命・その2 ジョナサン・イスラエル

「永久平和」 「出版の自由にはある程度の弊害がつきもの」 穏健派啓蒙と急進的啓蒙の対立 結論 前回の続き。 精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源 作者: ジョナサン・イスラエル,森村敏己 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2017/07/11 メデ…

精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源

独立革命の最大の汚点 「暴君と聖職者たちが真の反逆者」 直接民主政への懸念 「曖昧で出来損ないの勅許状」 権力と富の不均衡是正 精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源 作者: ジョナサン・イスラエル,森村敏己 出版社/メーカー: みすず書房 発…

デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義

黒幕ロバート・マーサ 偽ニュースサイト ピザ店、「コメット・ピンポン」に銃を持った男が侵入 国民投票 デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書) 作者:福田 直子 発売日: 2018/05/17 メディア: 新書 黒幕ロバート・マーサ トランプ政…

ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂

解説:ファンとはいかなる存在か 若林恵 ウォーレン・バフェット ポラロイド 第8章 ファンダムが炎上するとき ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂作者:ゾーイ フラード=ブラナー,アーロン M・グレイザー発売日: 2017/12/06メディア: 単行本…

創造元年1968 対談:押井守 笠井潔

だって戦争なんだから 光瀬龍 怖かったデモ よど号事件の柴田泰弘 『イノセンス』 セカイ系の限界 戦争 表現者なら境界線上で生きろ 語らずにおいたせいで意味ありげになっていたものが、語ってしまったら意外にアレだった……という面がないでもない。 特に表…

ニッポン エロ・グロ・ナンセンス・その2 毛利眞人

グロ イット 『東京行進曲』 エロの次はミリとテロ レコード検閲 渡邉はま子〈忘れちゃいやョ〉 内閲方式 「国家総動員」 アイドル 前回の続き。 ニッポン エロ・グロ・ナンセンス 昭和モダン歌謡の光と影 (講談社選書メチエ) 作者: 毛利眞人 出版社/メーカ…

身体はどのように変わってきたか アラン・コルバン

まえがき(小倉孝誠) 入浴 性の領域での変化 処女性 労働者の肉体的損耗 「怪物」展示 クーベルタン男爵は 独身 『身体の歴史』(全三巻)の内容紹介本だった……。詳しくは『身体の歴史』にてということ。 身体はどのように変わってきたか 〔16世紀から現代…

Cut 1990年11月号ジョージ・クリントン、猥褻裁判

ジョージ・クリントン・インタビュー アクセル・ローズ トム・シルヴァーマン(トミー・ボーイ・レコード社長) アンディ・ベル クィーン・ラティファー スティーヴン・タイラー ケイト・ピーターソン(B-52's) イギー・ポップ ジェフ・アイロフ ジョン・ラ…

野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」

検閲 ある無線士ハンス=カール・S ハインリヒ・ベルの手紙 ダメ上官 前線と後方 負の平等 解離:自己の二重化 野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」―第二次世界大戦末期におけるイデオロギーと「主体性」 (山川歴史モノグラフ)作者:小野寺 拓也発売日…

『文藝春秋』の戦争: 戦前期リベラリズムの帰趨

「満洲事変と次の世界大戦座談会」 ゴシップで『話』を黒字に 滝川事件、松岡洋右縦横談 検閲 1937年近衛文麿内閣誕生 戦後 『文藝春秋』の戦争: 戦前期リベラリズムの帰趨 (筑摩選書)作者:貞美, 鈴木発売日: 2016/04/13メディア: 単行本 1931年『文藝春秋』…

「表現の自由」を求めて―アメリカにおける権利獲得の軌跡

治安妨害をめぐる裁判 検閲 「コムストック法」 「パターソン」事件 ラーネッド・ハンド裁判官 「表現の自由」を求めて: アメリカにおける権利獲得の軌跡作者:奥平 康弘発売日: 1999/12/17メディア: 単行本 治安妨害をめぐる裁判 [80歳近いアンドリュー・ハ…

まんが学特講・その2 「くそリアル」不要論

現物を描くことに対する拒否反応 さいとう・たかをは元祖BL? 岩田専太郎の影響、モノクロ美 「格好いい」の生みの親は? 姿三四郎からデヴィッド・ボウイ、そしてフェラチオ 西谷祥子 あの時代(1950年代後半から60年代前半) おわりに 前回の続き。 「さ…

現代アメリカ写真を読む―デモクラシーの眺望

西部開拓と写真 1936年『ライフ』創刊 「ザ・ファミリー・オブ・マン」展 チラ見。 現代アメリカ写真を読む―デモクラシーの眺望 (写真叢書)作者:日高 優発売日: 2009/06/01メディア: 単行本 西部開拓と写真 アメリカの風景にとって、<西部>は未知の領域の…

近代ドイツ政治思想の起源・その2

カントの革命に対する共感はゆるがなかった フィヒテの進歩への信仰 フィヒテの最初の政治的著作『眠れぬ夜の断想』 シラーはいかにして革命の現実を非難するようになったか フンボルト 前回のつづき。 啓蒙・革命・ロマン主義―近代ドイツ政治思想の起源 179…

英語化する世界、世界化する英語

アメリカ英語 南北戦争 シェイクスピア ダニエル・デフォー、スウィフト 前置詞、ドライデン 順番を飛ばして個人的に面白かった第9章から。 英語化する世界、世界化する英語作者:ヘンリー・ヒッチングズ発売日: 2014/04/26メディア: 単行本 アメリカ英語 17…

アナーキズムと反植民地主義的想像力

三つの興味深い「世界」 パリ・コミューン弾圧 日本滞在 ブルボン王政復古 日本とフィリピン 『三つの旗のもとに』ベネディクト・アンダーソン 訳者あとがき そうしたアナーキズムとナショナリズムの対称性と同時代性に、アンダーソンは三名のフィリピン人の…

アイザィア・バーリンとの対話

二つのロシア革命 『資本論』のロシア語翻訳 マキャヴェリ ホッブスとスターリン 何故われわれは人権を信じるのか ツルゲーネフ ドストエフスキー インドでネルーと会った時 『ある思想史家の回想』をパラ読み。 ある思想史家の回想―アイザィア・バーリンと…

戦争のるつぼ 第一次大戦とアメリカ

革新主義と国民国家 戦備運動 戦争を忌避する感情は 「被治者の合意」 検閲と広報 徴兵の悪夢 リンチと人種暴動 戦争は日本人の非白人性を全国政治の舞台で可視化した 「第一次世界大戦とアメリカニズム」戦争のるつぼ: 第一次世界大戦とアメリカニズム (レ…

マスタースイッチ

歴史の浅い独占 AT&T帝国再建 宝の持ち腐れ チラ読み。順番を飛ばして、後半を先に。 マスタースイッチ作者:ティム・ウー飛鳥新社Amazon 歴史の浅い独占 台頭する独占企業を評価できる理由が一つある。ある一定期間に、圧倒的な利便性や優れた効率化、驚異的…

オープンリークス、はじめました

攻撃や検閲ではありませんでした スパムメール サイエントロジーで「カルト」を学ぶ 著作権保護を批判する者が著作権を主張する 「アーキテクト」 創設者はオレ 迫害という広告 本当に機密情報の処分権限が公衆に移行するのか ジュリアン・アサンジと袂を分…

外務省革新派

革新派リーダー白鳥敏夫外務省情報部長 軍備撤廃 防共協定の目的 白鳥擁立 トンデモ 白鳥は得意満面 『朝日新聞』1941年頭インタビュートップは白鳥 戦後巣鴨収監前に吉田外相に書簡 先に巻末のまとめから 革新派はかつての国際協調を英米追随と批判した。(…

ジャンゴ・ラインハルトの伝説・その3

差別 オスカー・アレマン 1937年が明けると、 文盲 ザズー 元ネタでは星でした 暗黒街のバロ 前日のつづき。 ジャンゴ・ラインハルトの伝説 音楽に愛されたジプシー・ギタリスト作者:マイケル・ドレーニ発売日: 2009/02/28メディア: 単行本 差別 世間は音楽…

『悪魔の詩』死刑宣告の発端

暴力化するアジア系 アジア系の突き上げで死刑宣告 クウェート侵攻時のサッチャー 陰謀だと主張するカダフィ イラン・イラク戦争で在庫処分したエジプト なぜクウェートはイラクの苛立ちを無視して増産したか コーランが母国語じゃないアジア系が過激になっ…

丹下と岡本太郎「夢の島は動物園だ!」

前日のつづき。磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ作者: 平松剛出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/06/10メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 85回この商品を含むブログ (78件) を見る「東京計画1960」と岡本太郎 1960年丹下は皇居から東京湾を横断…