2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

閉じこもるインターネット

自動プロパガンダ装置 アマゾンの逆トリック 旅行情報サイト・カヤックの収益の一つは航空会社からの紹介料だが 良質なコンテンツは必要ない 新たな仲介者 人気で記事を選択する 閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義作者:イーライ…

新訳 初期マルクス・その2

バウアーの課題 政治的解放の限界 福音書 「革命的実践を正しい関係の〜」についての解説 前日のつづき。 的場昭弘による「ユダヤ人問題によせて」解説編。訳と解説が交互するので、区別できるように、冒頭に[訳]と[解説]をつけました。 新訳 初期マルクス――…

なぜ、マルクスは『資本論』を書かねばならなかったのか

なぜ、マルクスは『資本論』を書かねばならなかったのか。 新訳「ユダヤ人問題に寄せて」 国家の宗教からの解放は、現実の人間を宗教から解放するということではない 自由という人権は政治的生活と闘争に入るや権利であることをやめる 的場昭弘による4ペー…

カフカと映画

映画というメディア 路面電車の力動性とヴァイオリンの響き 執筆のためのトランス状態 『失踪者』 カフカと映画作者:ペーター=アンドレ アルト発売日: 2013/03/22メディア: 単行本 映画というメディア 社会人となってからの最初の数年間において、カフカは定…

マスタースイッチ

歴史の浅い独占 AT&T帝国再建 宝の持ち腐れ チラ読み。順番を飛ばして、後半を先に。 マスタースイッチ作者:ティム・ウー飛鳥新社Amazon 歴史の浅い独占 台頭する独占企業を評価できる理由が一つある。ある一定期間に、圧倒的な利便性や優れた効率化、驚異的…

カール・シュミット入門講義・その3

自由主義 マルクス主義 『政治的なものの概念』からの引用 前日のつづき。 カール・シュミット入門講義 作者: 仲正昌樹 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2013/03/02 メディア: 単行本 クリック: 6回 この商品を含むブログ (14件) を見る 自由主義 シュミッ…

カール・シュミット入門講義・その2

「政治神学」 神を代理する存在「独裁者」 「決定主義」 人類そのものは戦争をなしえない 人類を口にする者は、欺こうとするものである 前日のつづき。 カール・シュミット入門講義 作者: 仲正昌樹 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2013/03/02 メディア: 単…

カール・シュミット入門/仲正昌樹

具体的秩序 ロマン派とポモ 90年代日本のポストモダン保守思想 政治的ロマン主義の問題 「実証主義+規範主義」 ボダン 高速パラ読み。 カール・シュミット入門講義 作者: 仲正昌樹 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2013/03/02 メディア: 単行本 クリック: …

カネと文学

薄利 サイドビジネス 文学バブル 文壇印刷会社 バブル以前 通俗小説も売れなかった カネと文学―日本近代文学の経済史 (新潮選書)作者:山本 芳明新潮社Amazon 薄利 [明治23年雑誌「日本之少年」]もうけは三厘から五厘。百冊売って、ようやく30銭から50銭の利…

日本ファシズム論争

1920年代後半のムッソリーニ・ブーム デモクラシーへの嫌悪 直木三十五の「ファシズム宣言」 秋沢修二・体制への抵抗としての全体主義 日本ファシズム論争 ---大戦前夜の思想家たち (河出ブックス) 作者: 福家崇洋 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 20…

「自然主義」と呼ばれた・その3 橋本治

『破戒』 国木田独歩の怒り 渋谷村の「ロシアの秋」 前日のつづき。 失われた近代を求めてII 自然主義と呼ばれたもの達 (失われた近代を求めて 2) 作者: 橋本治 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2013/03/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3…

田山花袋・26歳・童貞 橋本治

技巧ばかりを問題にする文壇は自然主義の重要性を理解していないと怒る田山花袋 「まだ口語文体によるろくな作品があまりない日本で、自分なりの独自性を持った作品を書く」 情熱の田山花袋が訴える「この恋が実らぬ理由」はとりあえず「貧富の差」 田山花袋…

「自然主義」と呼ばれたもの達 橋本治

二葉亭四迷は『平凡』 本家フランスより進んでいた前近代日本 日本自然主義文学を誕生させたのは島村抱月 なぜ『小説神髄』に若者は熱狂したか 「近代自我」は言文一致体の中から 言文一致体の完成 失われた近代を求めてII 自然主義と呼ばれたもの達 (失われ…

カフカとの対話・その2

こんな役所爆破!と口走った役人Sに対し 神 革命 支配 前日のつづき。 カフカとの対話―― 手記と追想 (始まりの本)作者:グスタフ・ヤノーホみすず書房Amazon 当時私は、彼がずっと以前に、猿の人間化を扱った『ある学会への報告』を書いていたことをついぞ知…