天皇

戦前日本のポピュリズム 筒井清忠

日比谷焼き打ち事件 対中強硬政策運動 排日移民法排撃運動 天皇シンボルの肥大化 二大政党に分極化した地域社会 戦前日本のポピュリズム - 日米戦争への道 (中公新書) 作者: 筒井清忠 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/01/19 メディア: 新書 この…

“殺し”の短歌史・その2 土岐善麿、寺山修司

土岐善麿の「殺し」の歌 善麿と大杉栄 BC級戦犯のうた 匿名的な「殺し」の時代へ 前回の続き。 “殺し”の短歌史メディア: 単行本 土岐善麿の「殺し」の歌 その記録性を巡って / 森本平 貧しさに汽車にひかれて人は死ぬ、わが死ぬことをさても思はず。 弑さね…

“殺し”の短歌史 夢野久作「猟奇歌」、大逆事件

夢野久作「猟奇歌」の成立過程 父・杉山茂丸は政界の黒幕 大逆事件と近代日本 管野すが “殺し”の短歌史メディア: 単行本 夢野久作「猟奇歌」の成立過程 東京、満洲、父・杉山茂丸 / 秋元進也 殺すくらゐ 何でもない/と思ひつゝ人ごみの中を/潤歩して行く …

ふたつの憲法〜・その2 日本主義者の護憲

日本主義者の護憲 国体明徴運動 革新派 近衛体制=幕府論 翼賛会の改組 戦時体制 みずから人権放棄 聖断による明治憲法の破綻 前回の続き。 ふたつの憲法と日本人: 戦前・戦後の憲法観 (歴史文化ライブラリー)作者:暁弘, 川口発売日: 2017/07/18メディア: 単…

ふたつの憲法と日本人 明治の護憲論

護憲論 明治憲法の欠陥 不磨ノ大典の担い手 欽定憲法史観 逆手に取る民権派 あの御真影は肖像画 明治大帝論 昭和天皇と明治大帝論 国体憲法学 穂積憲法学 美濃部憲法学 8割強が戦前の話なのに何故こういうタイトルにしたのだろう。 『明治憲法の破綻』とか…

日本の近代とは何であったか・その2 三谷太一郎

立憲主義は明治憲法下の体制原理 幕藩体制の合議制 幕末の権力分立論 明治憲法下の権力分立制 藩閥 日本の近代とは何であったか 教育勅語成立過程 - 本と奇妙な煙の続き。 日本の近代とは何であったか-問題史的考察 (岩波新書) 作者:三谷 太一郎 発売日: 20…

日本の近代とは何であったか 教育勅語成立過程

「神」の不在で天皇の神格化 憲法外で「神聖不可侵性」を体現するために「教育勅語」 「神」や「天」から「皇祖皇宗」へ 教育勅語と立憲主義 グラントの忠告 国際金融家・井上準之助 なぜ「非公式帝国」にならなかったか 「帝国主義」に代わる「地域主義」の…

〈階級〉の日本近代史 政治的平等と社会的不平等

はじめに 保守党の反軍国主義 軍部の地位の引き下げ 「統帥権の干犯」 五・一五事件 〈階級〉の日本近代史 政治的平等と社会的不平等 (講談社選書メチエ)作者:坂野 潤治発売日: 2014/11/11メディア: 単行本 はじめに [戦後改革で]日本の左翼とリベラルは、「…

自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 坂野潤治

はじめに 第一章 『反ファッショか格差是正か 馬場の「立憲独裁」への転換 「粛軍演説」を「旧潮流」とした蝋山 二人の時代の終焉 自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 (講談社選書メチエ)作者:坂野 潤治発売日: 2009/12/11メディア: 単行本 はじめに…

元老・その2 なぜ陸軍を統制できなかったか

対華二十一ヵ条要求 元老存廃をめぐる闘争 大隈、原、山県の死 若い天皇への批判 満州事変 五・一五事件以後 三国同盟を嫌う天皇 前日の続き。 元老―近代日本の真の指導者たち (中公新書)作者:伊藤 之雄発売日: 2016/06/21メディア: 新書 対華二十一ヵ条要求…

元老―近代日本の真の指導者たち 伊藤之雄

元老形成の素地 天皇のサボタージュ 元老制度形成 元老批判 北清事変、山県の台頭 伊藤の死、桂太郎の台頭 山県と大正天皇の力関係 脱元老の動き 元老―近代日本の真の指導者たち (中公新書)作者:伊藤 之雄発売日: 2016/06/21メディア: 新書 元老形成の素地 …

慰霊と招魂―靖国の思想 村上重良

靖国の思想 長州藩の招魂場が護国神社の源流 東京招魂社創建 神道国教化政策 別格官幣社 西南戦争が契機に 靖国神社に改称 英霊 明治神宮 靖国神社法案 慰霊と招魂―靖国の思想 (岩波新書)作者:村上 重良発売日: 1974/09/28メディア: 新書 靖国の思想 大老の…

日中戦争 古屋哲夫

なぜ「事変」なのか? 満鉄付属地 満蒙特殊利益論 「満蒙」の秩序維持が「自衛に」 南京政府樹立と「現地保護」 実現しなかった政策転換 反英意識の高まり、そしてアメリカ登場 全面撤兵か対米戦争か 忘れられた日中戦争 「日中戦争を外側から処理するために…

愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか

自由民権運動と「一君万民」ユートピア思想 親鸞、暁烏敏、国体論 田中智学、八紘一宇、石原莞爾 国家神道 新宗教 冷めた全体主義 中島岳志と島薗進の対談本をチラ見。 愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか (集英社新書)作者:中島 岳志,島薗 進発売日…

〈愛国心〉に気をつけろ! 鈴木邦男

〈愛国心〉がもつ危険性 「生長の家」学生道場に入る 「改憲」か「復憲」か 「愛と正義」のもとに集団が暴走するとき 僕は改憲派だ。でも…… 本当の「愛国者」とは 自民党の改憲草案 小林節 三島由紀夫 元来改憲派であり「愛国運動」50年の著者が、現在の改憲…

明治国家をつくった人びと 瀧井一博

シュタインからの手紙 山県有朋 歴史法学 穂積八束 明治国家をつくった人びと (講談社現代新書)作者:瀧井 一博発売日: 2013/06/18メディア: 新書 シュタインからの手紙 [明治15年福沢諭吉にローレンツ・フォン・シュタインから手紙] 福沢が大きな感動をもっ…

憲法誕生 大久保利通の構想

狐狩りにおける「規律」 失意落胆、政争の中での目覚め 憲法構想 憲法誕生: 明治日本とオスマン帝国 二つの近代作者:新井 政美発売日: 2015/12/24メディア: 単行本 狐狩りにおける「規律」 この同じ書翰の中で、大久保がウスターで見物した狐狩りの様子を、…

帝国議会 〈戦前民主主義〉の五七年

「国民政党」の誕生 第一次護憲運動 選挙の大衆化 自由民権運動がおこった原因は、 家長選挙論 GHQ帝国議会改革案 帝国議会 〈戦前民主主義〉の五七年 (講談社選書メチエ)作者:村瀬 信一発売日: 2015/11/11メディア: 単行本 「国民政党」の誕生 こうした…

昭和天皇の戦後日本・その3

前回の続き。 吉田・ダレス会談 「親米一途」の吉田茂 「聖断」の理由 天皇が退位しなかった背景 昭和天皇の戦後日本――〈憲法・安保体制〉にいたる道 作者: 豊下楢彦 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/07/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商…

昭和天皇の戦後日本・その2 「非武装中立」論

「カリフォルニア州を守るように日本を守る」の真相 マッカーサーによる「非武装中立」論 ダレスへの天皇のメッセージ 前回の続き。 昭和天皇の戦後日本――〈憲法・安保体制〉にいたる道 作者: 豊下楢彦 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/07/29 メディ…

昭和天皇の戦後日本 自主憲法の「空間」

日本主導による明治憲法改正が可能だった 「押しつけ」論は情念論にすぎない 「東京裁判」問題 張作霖爆殺事件から敗戦までの17年間についての天皇「独白」 東条英機 昭和天皇の戦後日本――〈憲法・安保体制〉にいたる道 作者: 豊下楢彦 出版社/メーカー: 岩…

日米開戦の正体 孫崎享

日本はかならず敗ける 石原莞爾 満州鉄道 錦州攻撃 日独伊三国同盟 日米交渉のワナ 外務省の責任 まとめ 現在の日本 原発、TPP、集団的自衛権etcはどれも、真珠湾攻撃という愚行と同じコースを辿っている、そこで当時の状況を分析という本。 なのだが、な…

言論抑圧 矢内原事件の構図

矢内原の「植民政策」論 言論活動時期 「国家の理想」削除 講演「神の国」 「発禁」すれすれの編集ライン 教学局。文部官僚・伊東延吉 蓑田胸喜編集『日本原理』誌の矢内原批判 情報局二課「中央公論社をぶっつぶす」 言論抑圧のプロセス 言論抑圧 - 矢内原…

歴史を繰り返すな/坂野潤治、山口二郎

日露戦争後 立憲主義 安保法制懇 陸海軍の体制エリートからの没落 なぜ「反戦平和」しか思いつかなかったか 歴史を繰り返すな作者:坂野 潤治,山口 二郎発売日: 2014/08/07メディア: 単行本(ソフトカバー) 日露戦争後 坂野 日露戦争のあと、ロシアと日本は…

戦前昭和の国家構想

「憲法の常道」とは 山川均の満州事変反対論 F・H・キング 五・一五事件へ 戦前昭和の国家構想 (講談社選書メチエ)作者:井上 寿一発売日: 2012/05/11メディア: 単行本(ソフトカバー) なにやら現代と大差ない当時の二大政党の状況をかなーーり大雑把に解…

近代日本の国家構想 坂野潤治

「新攘夷派」の「革命目的」 「富国派」、台湾出兵、立憲制移行 井上と大隈 『憲法義解』、穂積八束「大権政治」論 天皇親政論と内政官僚 近代日本の国家構想―1871‐1936 (岩波現代文庫) 作者: 坂野潤治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/08/18 メディ…

未完の明治維新 坂野潤治

幕末の議会&憲法論 「大政奉還」と「王政復古」 大蔵官僚 台湾出兵、征韓論 民撰議院派と憲法制定派の妥協 未完の明治維新 (ちくま新書)作者:坂野 潤治発売日: 2007/03/01メディア: ペーパーバック 幕末の議会&憲法論 もっとも議会論そのものに限っていえ…

伊藤博文が韓国統監となった意図

帝室制度調査局総裁に復任 なぜ韓国統監となったか 伊藤博文―知の政治家 (中公新書)作者:瀧井 一博発売日: 2010/04/01メディア: 新書 1903年政友会総裁を辞任し 帝室制度調査局総裁に復任 国家と皇室を分離するという従来の国制原理を改め、国家のなかに皇室…

憲法政戦

正当防衛権自体が有害と吉田茂 吉田が自分の追放解除を妨害したと鳩山は思っていたが 石橋はなぜ追放されたか 密約 刑訴法第47条但書 二冊チラ見。 憲法政戦作者:塩田 潮発売日: 2009/12/01メディア: 単行本 正当防衛権自体が有害と吉田茂 [1946年]共産党の…

ウォール・ストリートと極東

明治天皇と外債 1916年借款団復帰を検討。 満鉄米貨社債発行 満州事変 駐中米国大使の予言 ウォール・ストリートと極東―政治における国際金融資本作者:三谷 太一郎発売日: 2009/12/01メディア: 単行本 明治天皇と外債 [1879年来日した前米大統領グラント将軍…