2015-01-01から1年間の記事一覧

うたのしくみ 細馬宏通 松本隆のハイハット

「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」 ハイハット、松本隆 うたのしくみ作者:細馬 宏通発売日: 2014/03/18メディア: 単行本 「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」 19世紀から1910年代にかけて、音楽はレコードよりもむしろ「シート・ミュージック…

つかこうへい正伝・その4 『蒲田行進曲』

“口立て”ゴーストライター? 『いつも心に太陽を』 『広島に原爆を落とす日』予告 訣別 生駒直子 直木賞落選、傷心でパーマ 『蒲田行進曲』 いたぶられてるのは銀ちゃんの方 小夏 ついに直木賞 深作欣二 前回の続き。 つかこうへい正伝 1968-1982 作者: 長谷…

つかこうへい正伝・その3 つかブーム

かけおち 加藤健一、中野幾夫 VAN99ホール、三浦洋一 『ストリッパー物語』 大津彰 『ヒモのはなし』は出トチリから 紀伊國屋ホール 『出発』 『サロメ』 前回の続き。 つかこうへい正伝 1968-1982 作者: 長谷川康夫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 201…

つかこうへい正伝・その2 岸田戯曲賞受賞

平田満 鈴木忠志 学生サークル劇団でだらけたノリだった「暫」 「役者たちがメシ食えるようにする」 『郵便屋さんちょっと・完結篇』 ヒモ状態のつか 中野幾夫 根岸とし江 文学座『熱海殺人事件』 岸田戯曲賞受賞 前回の続き。 つかこうへい正伝 1968-1982 …

つかこうへい正伝 “何時か公平”説の真偽

父は鉄鋼業やホテル業を営む裕福な家庭の次男。 大学時代のつかが恋していた堀田百合子談 『白と黒とだけの階段』パンフ内のつか理論 齋藤公一談 無頼 『緋牡丹博徒』と『男はつらいよ』 卒業写真 売り込み “何時か公平”説の真偽 つかこうへい正伝 1968-1982…

ProcessingでGIFアニメ

動画を作ろうと(何度目だw)10月頃から黙々とProcessingを勉強してたのですが、結局、SVGをGeomerativeでぐにょぐにょするとこに落ち着きました。 まあ他にもできるようにはなったのですが(タイポ拡散とかねw)、学習したテクニックと、映像的面白さのか…

小泉義之×千葉雅也「ドゥルーズを忘れることは可能か」

晩年のドゥルーズ 「ドゥルーズを忘れろ」 巻頭の、対談 小泉義之×千葉雅也「ドゥルーズを忘れることは可能か」だけ読んでみた。 ドゥルーズ 作者: 河出書房新社編集部 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2015/10/24 メディア: 単行本 この商品を含むブ…

アメリカ・宗教・戦争 西谷修・宇野邦一・鵜飼哲

「テロ」という言葉 親鸞 靖国 アメリカ・宗教・戦争作者:修, 西谷,邦一, 宇野,哲, 鵜飼メディア: 単行本 「テロ」という言葉 西谷 (略)アフガニスタン攻撃が一段落して以来、いつの間にか次はイラクだということになって、9・11には直接関わりのないイ…

ソーシャル無法地帯 出版の自由

Spokeo [X+1] 出版の自由 ソーシャル無法地帯作者:ローリー・アンドリューズ発売日: 2013/11/17メディア: 単行本(ソフトカバー) Spokeo Spokeoは――不動産リストからマーケティング調査までの――何百というオンライン、オフラインの情報源から情報を集め…

検証 バブル失政・その4 コドモ橋本の失言

短期金融市場改革 酔いしれる日本人 ついに利上げ レーガンからブッシュになり、すべてチャラ 閣議事件から総量規制 橋本龍太郎がコドモすぎて市場混乱 総量規制がこんなに効くとは予想外 前回の続き。 検証 バブル失政――エリートたちはなぜ誤ったのか作者:…

検証 バブル失政・その3 消費税、ブラックマンデー

グリーンスパンにかまされる 株式含み益45% ブラックマンデー BIS規制はバブルへの「通行手形」 ギロチンになった自己資本比率 凪・88年夏 日銀、大蔵省他にスルーされる 消費税で頭がいっぱいの大蔵省 前回の続き。 検証 バブル失政――エリートたちはな…

検証 バブル失政・その2 BIS規制

突如米英がBIS規制 為替介入と「非不胎化」 日銀を「羽交い絞め」に 株大幅下落の想定はなかった 「トゥー・マッチ、トゥー・レイト」 87年スイス・バーゼルでのBIS委員会 「高め誘導」 前日のつづき。 検証 バブル失政――エリートたちはなぜ誤ったのか…

検証 バブル失政 軽部謙介

「対日圧力」と「ワシントンの権力構造」 協調利下げのためのアメリカの巧妙な罠 「このままでは大恐慌になるぞ」と日銀を脅したボルカー 検証 バブル失政――エリートたちはなぜ誤ったのか作者:軽部 謙介発売日: 2015/09/26メディア: 単行本 「対日圧力」と「…

踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽

『ドドンパ誕生』裏話 タイトルから来る期待が大きすぎたからなのか、もっと面白くてもいいはずなのに……で終了。 学者スタンスだからなのだろうか。 踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書) 作者: 輪島裕介 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 20…

森田真生『数学する身体』 チューリング

思考は脳みそだけではない。 クラーク『現れる存在』 ヒルベルト「数学についての数学」 アラン・チューリング 数学する身体 (新潮文庫) 作者: 森田真生 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/04/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 思考…

横尾忠則 『言葉を離れる』

モチーフは絵葉書の滝 絵のモチーフなんて行きあたりばったり。 言葉を離れる 画家に目的はない 「中学二年生の時、江戸川乱歩と南洋一郎の少年向けの小説を三、四冊読んだきりで、30歳になるまで読書を必要とする生活とは無縁の人生を送ってきた」著者の半…

アメリカ西漸史・その2 ブルース・カミングス

日本人強制収容 沖縄は日本の中の「韓国」 ◆結論――永遠の群島◆ 前回の続き。 アメリカ西漸史―“明白なる運命”とその未来作者:ブルース カミングスメディア: 単行本 日本人強制収容 [イサム・ノグチは]自ら進んでコロラド州ポストンの収容所で6ヶ月を過ごした…

アメリカ西漸史 《明白なる運命》とその未来

◆庭園の機械◆ ◆シカゴ――大平原の幻影◆ ネイティヴ・アメリカン 『日米必戦論』 アメリカ西漸史―“明白なる運命”とその未来作者:ブルース カミングスメディア: 単行本 ◆庭園の機械◆ 1812年の米英戦争当時、敵のイギリスは「サタンの慰撫を受け、楽園からアメリ…

ユリイカ ケラリーノ・サンドロヴィッチ特集

【対談】宮沢章夫+ケラリーノ・サンドロヴィッチ ジュネス企画 小林信彦 【ナゴム座談会】大槻ケンヂ+直枝政広+まゆたん ユリイカ 2015年10月臨時増刊号 総特集◎KERA/ケラリーノ・サンドロヴィッチ -有頂天、ナゴムレコード、ナイロン100℃・・・作者:ケラリ…

『オンライン・バカ』 ウィキペディアの問題点

「超越瞑想」をめぐる争い 強固な党派性の影響を受けるウィキペディア パラッとめくって、ウィキに関するあたりだけ読んだ。 原題は「The End of Absence: Reclaiming What We've Lost in a World of Constant」。惹句だとしても、「オンライン・バカ」とい…

ビーチ・ボーイズ・中山康樹監修[KAWADE夢ムック]

鈴木慶一の「スマイル時代」狂気話 フィル・スペクター ペット・サウンズ比較検証 オリジナル盤 ウィルソン家は挫折まみれ アル・ジャーディン ビーチ・ボーイズ―永遠の夏永遠のサーフィンU.S.A (KAWADE夢ムック)メディア: ムック 鈴木慶一の「スマイル時代…

しりあがり寿×山口晃対談「今、見ること」への提案

フレームの外を見る 仕上げることの不自然さ デッサン、外を固めて中はすっきり 正しさよりも広さを 川村靖雄 しりあがり寿×山口晃対談のとこだけ読んだ。というか他は正直……。 現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる (Next Creator Book)作者:山…

ヘンな日本美術史・その2「上手」「模倣」「写実」

雪舟 「上手のいやらしさ」から脱却する 応挙の写生講座 河鍋暁斎 前回の続き。 ヘンな日本美術史作者:山口 晃発売日: 2012/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー) 雪舟 [雪舟「慧可断臂図」禅僧の顔の]輪郭はどう見ても横からのものなのに、耳は後ろから、…

ヘンな日本美術史 山口晃 写生の弊害

四巻通して初めてわかる「鳥獣戯画」の面白さ 「鳥獣戯画」はアニメの源流? 白描画とは 「写生」の害 うーん、これは面白い。特に前半が面白すぎ。 ヘンな日本美術史作者:山口 晃発売日: 2012/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー) 四巻通して初めてわか…

まんが学特講・その2 「くそリアル」不要論

現物を描くことに対する拒否反応 さいとう・たかをは元祖BL? 岩田専太郎の影響、モノクロ美 「格好いい」の生みの親は? 姿三四郎からデヴィッド・ボウイ、そしてフェラチオ 西谷祥子 あの時代(1950年代後半から60年代前半) おわりに 前回の続き。 「さ…

まんが学特講:手塚にペンタッチは無かった

手塚治虫にペンタッチは無かった? まんがの『アトム』は動いてる パロディのきっかけ 手塚が新しいわけではなかった 平田弘史の迫力はギャグの才能による 真似した方が先に売れちゃう悲劇 『まんが学特講 目からウロコの戦後まんが史』 (講師:みなもと太…

ヒトラーと哲学者 哲学はナチズムとどう関わったか

大衆は服従を欲してる カール・シュミット ハイデガー 戦後のハイデガー 迫害された学者の復帰は ヒトラーと哲学者: 哲学はナチズムとどう関わったか 作者: イヴォンヌシェラット,三ッ木道夫,大久保友博 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2015/01/22 メディ…

吉本隆明〈未収録〉第8巻その2 柳田國男

柳田國男と田山花袋 行動的文体。柳田と田山、互いの影響。 太宰治、志賀直哉 「鮎川信夫と吉本隆明」瀬尾育生 前回の続き。 吉本隆明〈未収録〉講演集第8巻 物語と人称のドラマ: 作家論・作品論〈戦前編〉 (シリーズ・全集)作者:吉本 隆明発売日: 2015/07/0…

吉本隆明〈未収録〉第8巻 北村透谷

透谷における倫理の開き方 透谷の自然観 吉本隆明〈未収録〉講演集第8巻 物語と人称のドラマ: 作家論・作品論〈戦前編〉 (シリーズ・全集)作者:吉本 隆明発売日: 2015/07/08メディア: 単行本 透谷における倫理の開き方 まず第一に、「当世文学の潮模様」が割…

吉本隆明〈未収録〉第9巻 物語とメタファー

荒地派について 「物語性の中のメタファー」(寺山修司について) 偽感情 吉本隆明〈未収録〉講演集第9巻 物語とメタファー: 作家論・作品論〈戦後編〉 (シリーズ・全集)作者:吉本 隆明発売日: 2015/08/06メディア: 単行本 荒地派について [四季派の立原道造…