政治

民間企業からの震災復興 関東大震災を経済視点で読みなおす

幻の遷都論 渋沢栄一の対応 関西商人の東京進出、在京企業の関西移転 横浜港壊滅 「横浜・神戸二大港制」をめぐる争い ユーハイム 震災手形問題 ソ連からの救援物資 外国人から見た関東大震災 日本の情報空間の問題点 エピローグ 民間企業からの震災復興 ――…

システム・エラー社会 「最適化」至上主義の罠

測定可能ならば意味があるとは限らない テクノロジー国家の統治形態 目標設定の過剰投与が組織におよぼす副作用 市場から政治へ 破壊的イノベーションVS民主主義 イノベーションと規制の対立は新しいものではない 政治家にとって不都合な科学諮問機関 システ…

言葉はいかに人を欺くか:嘘、ミスリード、犬笛を読み解く

リー・アトウォーター、共和党「南部戦略」について語る 犬笛 隠れた犬笛 言葉はいかに人を欺くか:嘘、ミスリード、犬笛を読み解く 作者:ジェニファー・M・ソール,Jennifer Mather Saul 慶應義塾大学出版会 Amazon 217ページからの 「附録 犬笛、政治操作、…

アメリカの政党政治 建国から250年の軌跡

はしがき 立法過程 政党議会内政党の意義 実は権力の限られたアメリカ大統領 影響力行使のための三つの手段 再建期 、堅固なる南部 戦後秩序の模索 南部での民主党支配 拮抗する二大政党間の競争 第三党の挑戦と挫折 人民党の挑戦 共和党の多数党化 「保守連…

リベラリズムはなぜ失敗したのか

はしがき 序 リベラリズムの終焉 リベラルアーツ リベラリズムの自滅後に何が続くのか カール・ポランニー『大転換』 個人の創出 ソルジェニーツィンの指摘 リベラリズムに代わる共同体 リベラリズムはなぜ失敗したのか 作者:パトリック・J・デニーン 発売日…

暴君――シェイクスピアの政治学

なぜ国全体が暴君の手に落ちてしまうのか 「神に喜ばれる行為」 検閲逃れ 『ヘンリー五世』 「私がリチャード二世なのだ。知らなかったのか?」 暴君――シェイクスピアの政治学 (岩波新書) 作者:スティーブン・グリーンブラット 発売日: 2020/09/19 メディア:…

アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

ファシズムを退けるには資本主義が抑制的になること リベラリズムと民主主義の共存 「資本主義と民主主義の強制結婚」 ネオ・リベラリズムの真の正体 「保守主義」 ヨーロッパのリベラルはアメリカでは保守主義 権威主義政治の台頭 ウエルベック『服従』 ア…

カール・シュミット――ナチスと例外状況の政治学

出自による疎外感 政治学の神学的基礎 「中心領域」の変遷 「決断主義」「政治の世界」 ヒトラーとベンヤミンの議会観 自由主義と民主主義の異なる原理 シュミットとロマン主義 カール・シュミット-ナチスと例外状況の政治学 (中公新書) 作者:蔭山 宏 発売日…

法的人間 ホモ・ジュリディクス 法の人類学的機能

訳者あとがき プロローグ 人の法的な基盤 唯一にして同一の個人 アイデンティティを保証する〈第三項〉 全面的解放の先にあるもの――解体した人間 法の人間的な統御 従属の新形態 人権の正しい使用法 批判にさらされる人権の正当性 連帯原則を再訪する 法的人…

愛国の構造 将基面貴巳 その2

パトリオティズムをめぐる言論状況 近代日本における「愛国」の成立 コミュニタリアン・パトリオティズム 憲法パトリオティズム 前回の続き。 愛国の構造 作者:将基面 貴巳 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/26 メディア: 単行本 パトリオティズム…

愛国の構造 将基面貴巳

脱キリスト教化と愛国 王党派に乗っ取られた愛国的言説 「ネイション」という概念 「祖国」の概念の変貌 愛国の構造 作者:将基面 貴巳 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/26 メディア: 単行本 脱キリスト教化と愛国 このように一六世紀以降、パトリ…

試される民主主義 その2

官僚制とデマゴギー ヴェーバーの処方箋 信条倫理と責任倫理は相互に補完的 多元主義 前回の続き。 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(上) 作者:ヤン=ヴェルナー ミュラー 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/27 メディア: 単行本 官僚制…

試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(上)

「職業としての政治」 君主なき共和制 「世界を支配する教授」ウィルソン ケマル・アタテュルク 「塹壕民主主義」と「溶融した大衆」 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(上) 作者:ヤン=ヴェルナー ミュラー 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 20…

戦後日本の国家保守主義 その2

日本躾の会、日本レクリエーション協会 大物官僚がパソナへ 地方自治体にたかる 宝くじマネー 警察官僚の天下り おわりに 前回の続き。 戦後日本の国家保守主義――内務・自治官僚の軌跡 作者:中野 晃一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/03/28 メディ…

戦後日本の国家保守主義――内務・自治官僚の軌跡

はじめに 戦後地方自治行政をリードした旧内務官僚 皇室への接近 内閣官房副長官 日本善行会 戦後日本の国家保守主義――内務・自治官僚の軌跡 作者:中野 晃一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/03/28 メディア: 単行本 はじめに 国家保守主義が規定す…

民主主義を救え! その2

「独立行政機関」 「ライバルの政治が、敵の政治に置き換えられていく」 なぜミシガンの田舎でポピュリスト支持が高まるのか 前回の続き。 民主主義を救え! 作者: ヤシャモンク,Yascha Mounk,吉田徹 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/08/29 メディア:…

民主主義を救え! ヤシャ・モンク

三つの教訓 ハンガリーのデモクラシー デモクラシーが安定していた時代 欧州愛国者がなぜ日本国旗を持っていたか 政党制の「解凍」 簡単な解決法の危険性 ポピュリストの原動力を理解すること 「我々が采配を振るうことが許される限りにおいて、お前たちが統…

中曽根インタビュー ジャパン・ストーリー 昭和・平成の日本政治見聞録

中曽根がハンサム? 靖国問題 分祀の問題 自民党のパラドックス 新自由クラブ 田中角栄 三木おろし 中曽根康弘 橋本龍太郎 『代議士の誕生』 選挙制度改革 著者が日本で研究を始めた時に便宜を図ってもらったせいか、中曽根には好意的。 ジャパン・ストーリ…

よい移民 ニケシュ・シュクラ

ケンドー・ナガサキと私 黄色 ヴェラ・チョック カースト主義の永続 サラ・サヒム パッとめくったら「ケンドー・ナガサキ」が目に入り、チラ読み。 よい移民 作者: ニケシュ・シュクラ,栢木清吾 出版社/メーカー: 創元社 発売日: 2019/07/29 メディア: 単行…

壁の向こうの住人たち――アメリカの右派を覆う怒りと嘆き

まえがき マイク・シャフ 給付を受けるティーパーティー支持者 青い州の冷やかしがいかに赤い州を傷つけているか リー・シャーマン 壁の向こうの住人たち――アメリカの右派を覆う怒りと嘆き 作者: A.R.ホックシールド,布施由紀子 出版社/メーカー: 岩波書店 …

日銀と政治 暗闘の20年史・その2

日銀法再改正のうごめき 小泉の術中にはまった青木 福井総裁へ 復興増税を巡る争い 「安倍相場」の出現 アベノミクス 前回の続き。 日銀と政治 暗闘の20年史 作者: 鯨岡仁 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/10/20 メディア: 単行本 この商品を含…

町村「自治」と明治国家 中西 啓太

江戸時代との違い、村落共同体との対比 第五章 企業に対する府県の課税と税の分割 町村「自治」と明治国家 (山川歴史モノグラフ) 作者:中西 啓太 発売日: 2018/10/20 メディア: 単行本 江戸時代との違い、村落共同体との対比 [町村自治の問題点] 国が要請す…

分配的正義の歴史・その2 マルクスは道徳的な言葉を嫌った

道徳的な言葉は非人間的である、とマルクスは考えた ロールズ 『正義論』 しまった!前にも読んでたシリーズ。 同じ箇所を引用してるw 分配的正義の歴史 道徳的な言葉は非人間的 - 本と奇妙な煙 分配的正義の歴史 作者: サミュエルフライシャッカー,Samuel …

グローバリゼーション・パラドクス・その2 金本位制

十九世紀関税史の決定的な瞬間 金本位制、いかに自由貿易が社会的緊張を作り出すか 経済学者の自由貿易に関する表と裏 ブレトンウッズ体制 前回の続き。 グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道 作者: ダニロドリック,柴山桂太,…

グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道

序章 巻末の訳者[柴山桂太]あとがき、を先に。 ルールのあるところ、誰かがそれを強いている 市場を支える制度 三つの選択肢から、民主主義と国家主権をハイパーグローバリゼーションよりも優先する道を採るべきと著者。 グローバリゼーション・パラドクス: …

公開性の根源—秘密政治の系譜学・その2

王の二つの身体、『エイコン・バシリケ』 ギロチン刑 ライプニッツの「国家表」 カフカの世界 カフカと保険 スパイ小説 前回の続き。 公開性の根源?秘密政治の系譜学 作者: 大竹弘二 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2018/04/19 メディア: 単行本 この商…

公開性の根源—秘密政治の系譜学 大竹弘二

主権の危機 政治的公開性の機能不全 啓蒙主義による公開性の要求 「神秘体」の転用、『王の二つの身体』 マキャヴェッリに公開性原則の萌芽あり タキトゥス主義 「例外状態」、「必要は法を持たない」 「二つの身体」 大衆への恐怖 「自己統治」 利己的人間…

マイケル・ムーア、語る。 その3

アメリカン・ドリーム殺戮計画 俺は映画制作について何も知らなかった。 前回の続き。 マイケル・ムーア、語る。 作者: マイケル・ムーア,満園真木 出版社/メーカー: 辰巳出版 発売日: 2013/10/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る アメ…

操られる民主主義: デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか

「私がミスター・トランプになりきって書いていたのよ」 接戦の選挙 デジタル・テクノロジーが「独占」を生む 企業による世論操作 カリフォルニアン・イデオロギーの実態 ディストピア 操られる民主主義: デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊する…

運命 文在寅自伝

盧武鉉(ノ・ムヒョン)との出会い 盧武鉉の情熱と原則 盧武鉉、 初出馬ポスター 2002年大統領選 父と母 憲法 イラク派兵 「国家保安法廃止」 舌禍トラウマ 運命 文在寅自伝 作者: 文在寅,矢野百合子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/10/05 メディア…