歴史

イギリス近代の中世主義 マイケル・アレクサンダー

「ゴシック」と「中世」 エドマンド・バーク『フランス革命の省察』 ロマンス フランス革命で出戻った聖職者 歴史と物語 ウィリアム・モリスとエドワード・バーン=ジョーンズ イエズス会のホプキンズ神父 ラスキン、ビアズリー G・K・チェスタトン 二十世紀…

私の聖書 小川国夫

黙示の輝き パウロ 私の聖書 作者:小川 国夫 発売日: 1994/10/28 メディア: 単行本 黙示の輝き 聖堂は、初代キリスト教徒の時代には、文字通り墓であった。未公認の時代、迫害のゆえに、彼らは地下に祈りの場を設けたという説明だけでは充分ではない。世に容…

愛国の構造 将基面貴巳

脱キリスト教化と愛国 王党派に乗っ取られた愛国的言説 「ネイション」という概念 「祖国」の概念の変貌 愛国の構造 作者:将基面 貴巳 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/26 メディア: 単行本 脱キリスト教化と愛国 このように一六世紀以降、パトリ…

ヒトラーランド ナチの台頭を目撃した人々

よき勝者と悪しき勝者 ヒトラーに関する報告 プッツィ・ハンフシュテングル 活気あふれる性文化 ヒトラーの裁判 経済破綻 ヒトラーランド――ナチの台頭を目撃した人々 作者: アンドリュー・ナゴルスキ,北村京子 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2014/12/19 …

1913 20世紀の夏の季節 その3

5月「世界の脱魔術化」 6月『大いなる幻影』 9月 デュシャン 10月 ベンヤミン 11月 デュシャン 前回の続き。 1913: 20世紀の夏の季節 作者: フローリアンイリエス,Florian Illies,山口裕之 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/12/24 メディア: 単…

1913 20世紀の夏の季節 その2

2月扉文 いったい、いつになったら自分の番になるのだ? 3月 レーニン、ウルフ、カフカ、ロダン 4月 フロイト、ヒトラー、クレー 前回の続き。 1913: 20世紀の夏の季節 作者: フローリアンイリエス,Florian Illies,山口裕之 出版社/メーカー: 河出書房新社…

1913 20世紀の夏の季節

1月扉文 ヒトラーとスターリン カフカ、シェーンベルク シュペングラー、プルースト 1913: 20世紀の夏の季節 作者: フローリアンイリエス,Florian Illies,山口裕之 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/12/24 メディア: 単行本 この商品を含むブロ…

ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史

ルター、「ファンタジーランド」の足場の完成 ピルグリム・ファーザーズ 神を信じる自由 サタンが支配するアメリカ セイラムの魔女 ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史 作者: カートアンダーセン,Kurt Andersen,山田美明,山田文 出版社/メ…

『リア王』の時代・その3

『アントニーとクレオパトラ』 デンマーク王訪英 エリザベス再埋葬 少年劇団の衰退 統合問題 クォート版とフォーリオ版 前回の続き。 『リア王』の時代:一六〇六年のシェイクスピア 作者: ジェイムズ・シャピロ,河合祥一郎 出版社/メーカー: 白水社 発売日: …

『リア王』の時代・その2

寵臣といちゃつくジェイムズ王 二枚舌、曖昧表現、心裡保留 悪魔憑き 地上の地獄 検閲 国教忌避者への圧力 前回の続き。 『リア王』の時代:一六〇六年のシェイクスピア 作者: ジェイムズ・シャピロ,河合祥一郎 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2018/01/31 …

『リア王』の時代:一六〇六年のシェイクスピア

新国王の仮面劇、二つの王国結婚、国会爆破計画 『レア王の真の年代記』 「王国分割」 『レア王』と『リア王』 国会爆破未遂事件 処刑 事件の影響 うーん、これは久々に面白かった。 爆破未遂事件がもたらした悪夢の世界、シェイクスピア演劇に与えた影響、 …

情報爆発・その3  コピペ、抜粋

著述業は金にならず 切り貼り レファレンスへの不満 『百科全書』 前回の続き。 情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術 (単行本) 作者: アン・ブレア,住本規子,廣田篤彦,正岡和恵 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 こ…

情報爆発・その2 アン・ブレア

第二章 情報管理としてのノート作成 私から公ヘ ――他者に奉仕するノート 販売目録 書評 編纂者による改変 特認権制度 前回の続き。 情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術 (単行本) 作者: アン・ブレア,住本規子,廣田篤彦,正岡和恵 出版社/メーカー: 中央…

情報爆発 初期近代ヨーロッパの情報管理術

序論、文書管理の四つのS 編纂物 印刷業者、題扉 多すぎる書物 読書革命 情報爆発-初期近代ヨーロッパの情報管理術 (単行本) 作者: アン・ブレア,住本規子,廣田篤彦,正岡和恵 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 この商品…

グローバリゼーション・パラドクス・その2 金本位制

十九世紀関税史の決定的な瞬間 金本位制、いかに自由貿易が社会的緊張を作り出すか 経済学者の自由貿易に関する表と裏 ブレトンウッズ体制 前回の続き。 グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道 作者: ダニロドリック,柴山桂太,…

フォークソングのアメリカ―ゆで玉子を産むニワトリ

牛追い(ロング・ドライブ) 牛追いの終わり、ホームステッダー 列車強盗ジェシー・ジェイムス ホーボー・ソング もう一人のジョン・ヘンリー 中国人鉄道工夫 ジョン万次郎、「おお、スザンナ」 船乗りと七つの海の歌 フォークソングのアメリカ―ゆで玉子を産…

憐れみと縛り首―ヨーロッパ史のなかの貧民

脱落したエリート救済 「貧民」への非難 乞食の団体 「貧民」の概念 相互扶助 エンクロージャー 都市と農村 パリの貧民 地方都市 イングランド 監獄 「矯正の家」 総合病院 グリフィス『イントレランス』(1916年)は 憐れみと縛り首―ヨーロッパ史のなかの貧…

ブリテン問題とヨーロッパ連邦―フレッチャーと初期啓蒙

フレッチャーの危機意識 合邦問題「外国人法」 トランド『民兵改革論』、フレッチャーの構想 デフォーの批判 封建的土地所有の解体と新たな統治 ブリテン問題とヨーロッパ連邦―フレッチャーと初期啓蒙作者:村松 茂美メディア: 単行本 フレッチャーの危機意識…

一四一七年、その一冊が・その2

コッサ廃位、フスの処刑 ポッジョ、ヒエロニムスを賞賛 ルクレティウス『物の本質について』 マキャヴェッリ 前回の続き。 一四一七年、その一冊がすべてを変えた作者:スティーヴン グリーンブラット発売日: 2012/11/01メディア: 単行本 コッサ廃位、フスの…

一四一七年、その一冊がすべてを変えた

第一章 ブックハンター 教皇ヨハネス二三世とコンスタンツ公会議 1417年、元教皇秘書のブックハンター・ポッジョが見つけた写本には「万物は目に見えない粒子でできている」「宇宙には創造者も設計者もいない」「神の摂理は幻想である」といった「きわめて危…

イタリア・ファシズムを生きた思想家たち

国民概念とファシズム 20世紀における国民概念の変更 新国家設立 ムッソリーニのファシズム観 クローチェ イタリア・ファシズムを生きた思想家たち――クローチェと批判的継承者 作者: 倉科岳志 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/02/23 メディア: 単行…

第一次世界大戦はいかにして始まったか・その3

君主たちの影響 武官と文官 運命論的な戦争必要説の蔓延 前回の続き。 夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか作者:クリストファー・クラーク発売日: 2017/01/26メディア: 単行本 君主たちの影響 大戦前のヨーロッパを統治していた君主たちの…

第一次世界大戦はいかにして始まったか・その2

ボスニア=ヘルツェゴヴィナ併合 軍事国家に成長したセルビア オーストリア参謀総長コンラート 前夜 露仏同盟 イギリスとロシアの中国問題、日露戦争の影響 日露戦争のドイツへの影響 前回の続き。 夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか作…

夢遊病者たち―第一次世界大戦はいかにして始まったか

1903年セルビア将校が王宮に乱入 パシッチ テロリストたち 困ったパートナー・セルビア 夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか作者:クリストファー・クラーク発売日: 2017/01/26メディア: 単行本 1903年セルビア将校が王宮に乱入 国王の忠実…

犯罪・捜査・メディア・その2「居心地のよい」監獄

「居心地のよい」監獄 ロマン主義の監獄 前回の続き。 犯罪・捜査・メディア: 19世紀フランスの治安と文化 (叢書・ウニベルシタス)作者:ドミニク・カリファ発売日: 2016/10/25メディア: 単行本 「居心地のよい」監獄 王政復古期の末期から執拗に見られるよう…

犯罪・捜査・メディア: 19世紀フランスの治安と文化

フランス人にとってのアパッチ族 「ミゼラブル」 ファントマとアパッチ 三面記事 時間がないのでチラ読み。 犯罪・捜査・メディア: 19世紀フランスの治安と文化 (叢書・ウニベルシタス)作者:ドミニク・カリファ発売日: 2016/10/25メディア: 単行本 フランス…

オルテガ―現代文明論の先駆者 色摩力夫

トインビー 宗教改革とイエズス会 ベラスケス 絶望の様相 ローマ市民の「信念の体系」 正統性 大衆人、無知の賢者 「国家」と「国民社会」 世論 オルテガ―現代文明論の先駆者 (中公新書)作者:色摩 力夫メディア: 新書 トインビー オルテガは、また、トインビ…

身体はどのように変わってきたか アラン・コルバン

まえがき(小倉孝誠) 入浴 性の領域での変化 処女性 労働者の肉体的損耗 「怪物」展示 クーベルタン男爵は 独身 『身体の歴史』(全三巻)の内容紹介本だった……。詳しくは『身体の歴史』にてということ。 身体はどのように変わってきたか 〔16世紀から現代…

遠読――〈世界文学システム〉への挑戦

先に訳者(秋草俊一郎)あとがきから フランス文学 「小説革命」 遠読 冒険という永久機関 遠読――〈世界文学システム〉への挑戦作者:フランコ・モレッティ発売日: 2016/06/11メディア: 単行本 先に訳者(秋草俊一郎)あとがきから 北米の文学研究において、…

野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」・その2

戦場の恐怖 ユダヤ人迫害 ロシア イタリア 本書を通して明らかなように、 前回の続き。 野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」―第二次世界大戦末期におけるイデオロギーと「主体性」 (山川歴史モノグラフ)作者:小野寺 拓也発売日: 2012/11/01メディア: …