ファシズム

世界の辺境とハードボイルド室町時代

「なぜ人を殺してはいけないの?」という愚問 アジールとしての寺院 離合集散が激しいタイでは庶民に徴税できない 独裁者は平和を要求する ちょっといい話:いつ歴史学者を志したか ちょっといい話:講談社選書メチエ編集者 「多数決は暴力的な手続きなんだ…

私の1960年代 山本義隆の丸山眞男批判

丸山眞男批判 廣松渉、ちょっといい話 回想はこんな感じ。 丸山眞男を批判しつつも、「現代日本はデモクラシーが至上命令として教典化される危険が多分に存する。それはやがて恐るべき反動を準備するだろう。」といった主張は評価していると著者。 私の1960…

私たちはどこまで資本主義に従うのか

法人を警戒したリンカーン 「グローバル企業のための民営化された司法制度」 「代表あって課税なし」 自由企業が自由な人々の民主主義を乗っ取っている 「バランスの取れた文明的な自由」の重要性 私たちはどこまで資本主義に従うのか 市場経済には「第3の柱…

柄谷行人 インタヴューズ 2002-2013

ロシア革命 なぜイスラム原理主義が出てきたか。 国家の揚棄 柄谷行人インタヴューズ2002-2013 (講談社文芸文庫)作者:柄谷 行人発売日: 2014/03/11メディア: 文庫 ロシア革命 ロシア革命というのは日本人一般に社会主義を知らしめたものですが、同時に、それ…

小泉義之×千葉雅也「ドゥルーズを忘れることは可能か」

晩年のドゥルーズ 「ドゥルーズを忘れろ」 巻頭の、対談 小泉義之×千葉雅也「ドゥルーズを忘れることは可能か」だけ読んでみた。 ドゥルーズ 作者: 河出書房新社編集部 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2015/10/24 メディア: 単行本 この商品を含むブ…

ヒトラーと哲学者 哲学はナチズムとどう関わったか

大衆は服従を欲してる カール・シュミット ハイデガー 戦後のハイデガー 迫害された学者の復帰は ヒトラーと哲学者: 哲学はナチズムとどう関わったか 作者: イヴォンヌシェラット,三ッ木道夫,大久保友博 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2015/01/22 メディ…

昭和天皇の戦後日本 自主憲法の「空間」

日本主導による明治憲法改正が可能だった 「押しつけ」論は情念論にすぎない 「東京裁判」問題 張作霖爆殺事件から敗戦までの17年間についての天皇「独白」 東条英機 昭和天皇の戦後日本――〈憲法・安保体制〉にいたる道 作者: 豊下楢彦 出版社/メーカー: 岩…

ユーロ消滅?―ドイツ化するヨーロッパ

ドイツによる民主主義の資格の剥奪 欧州の新たな権力構造、メルケル女王 自らを欧州の教師で、道義上の啓蒙家であると理解することで、「二度とないように」という重荷から解放されたい、ドイツ。 ユーロ消滅?――ドイツ化するヨーロッパへの警告作者:ウルリッ…

日米開戦の正体 孫崎享

日本はかならず敗ける 石原莞爾 満州鉄道 錦州攻撃 日独伊三国同盟 日米交渉のワナ 外務省の責任 まとめ 現在の日本 原発、TPP、集団的自衛権etcはどれも、真珠湾攻撃という愚行と同じコースを辿っている、そこで当時の状況を分析という本。 なのだが、な…

統治新論・その2 大竹弘二・國分功一郎

マックス・ヴェーバー ベンヤミン シュミット 憲法改正の限界 「押しつけ憲法」のトラウマ シュミットの同質主義的な民主主義 ハーバーマス、市民的不服従の正統性 前回のつづき。 統治新論 民主主義のマネジメント (atプラス叢書) 作者: 大竹弘二,國分功一…

統治新論、シュミット 大竹弘二・國分功一郎

シュミット、例外状態論 マイネッケ 「国家」と「国民」 法の制定と運用 ブリューニング内閣の大統領緊急令濫用 緊急令濫用の一因は福祉国家へのシフト 福祉国家とナチス 『統治新論――民主主義のマネジメント』 大竹弘二・國分功一郎対談 統治新論 民主主義…

歴史を繰り返すな/坂野潤治、山口二郎

日露戦争後 立憲主義 安保法制懇 陸海軍の体制エリートからの没落 なぜ「反戦平和」しか思いつかなかったか 歴史を繰り返すな作者:坂野 潤治,山口 二郎発売日: 2014/08/07メディア: 単行本(ソフトカバー) 日露戦争後 坂野 日露戦争のあと、ロシアと日本は…

戦前昭和の国家構想

「憲法の常道」とは 山川均の満州事変反対論 F・H・キング 五・一五事件へ 戦前昭和の国家構想 (講談社選書メチエ)作者:井上 寿一発売日: 2012/05/11メディア: 単行本(ソフトカバー) なにやら現代と大差ない当時の二大政党の状況をかなーーり大雑把に解…

戦争と政治の間・その2 アーレントの国際関係思想

偽善と偽善に対する戦争の両方を非難した。 「リベラルの親ユダヤ主義に対する嫌悪感」 政治的に構成されたペルソナ 世界は人びとの間に横たわっている 死者の生の重さを計るいかなる基準も全面的に拒絶 前回のつづき。 戦争と政治の間――ハンナ・アーレント…

マスタースイッチ

歴史の浅い独占 AT&T帝国再建 宝の持ち腐れ チラ読み。順番を飛ばして、後半を先に。 マスタースイッチ作者:ティム・ウー飛鳥新社Amazon 歴史の浅い独占 台頭する独占企業を評価できる理由が一つある。ある一定期間に、圧倒的な利便性や優れた効率化、驚異的…

日本ファシズム論争

1920年代後半のムッソリーニ・ブーム デモクラシーへの嫌悪 直木三十五の「ファシズム宣言」 秋沢修二・体制への抵抗としての全体主義 日本ファシズム論争 ---大戦前夜の思想家たち (河出ブックス) 作者: 福家崇洋 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 20…

中東民衆革命の真実

中東民衆革命の真実 ―エジプト現地レポート (集英社新書)作者: 田原牧出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/07/15メディア: 新書購入: 3人 クリック: 23回この商品を含むブログ (5件) を見る旧世代の思い [48歳の古着商は]「あいつら(青年たち)は本当にエ…

ムッソリーニ

ムッソリーニ(上)作者: ニコラスファレル,柴野均出版社/メーカー: 白水社発売日: 2011/05/28メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る17歳童貞喪失 [生前未刊『我が生涯』から] 売春宿に入ると、血がのぼって顔が赤くなるのを感…

ネオコンの始祖

追跡・アメリカの思想家たち (新潮選書)作者: 会田弘継出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (22件) を見るネオコンの始祖として、騒がれたレオ・シュトラウス [そのブームに娘は] 「父は学…

ユートピアの終焉

夢の終焉―ユートピア時代の回顧 (りぶらりあ選書)作者: ミヒャエルヴィンター,Michael Winter,杉浦健之出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2007/08/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る支配を夢見る知識人 ユートピア的…

政治的ロマン主義の運命・その3

ヨーロッパ構想 ドイツの意図 幻滅 決算書(1943) 死にたくて 前日のつづき。 政治的ロマン主義の運命―ドリュ・ラ・ロシェルとフランス・ファシズム―作者:有田 英也発売日: 2003/09/30メディア: 単行本 ヨーロッパ構想 「国家の時代は終わった。もう蘇りは…

政治的ロマン主義の運命・その2

行動の美学に酔いしれてファシズム ぼくたちは大量生産品のように病んでいる(1934) ニーチェ主義エリートが世界を変える 啓蒙主義的自由の失効 自由が重荷なんです 弱いからぼくたちは社会主義者 現代戦争と霊的戦争 国家成立の神話的暴力 屈辱感を煽る 愛…

政治的ロマン主義の運命

政治的ロマン主義の運命―ドリュ・ラ・ロシェルとフランス・ファシズム作者: 有田英也出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2003/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (12件) を見る「自己責任の取れるかぎりで市民的諸権利…

立花本、イランの歴史、ザ・ガルフ

「闇の奥」を最初に映画化しようとしたのは ペルシアの誇り あの「想い出のサマー・ブリーズ」が 1940年代を通じてイラン人の対米観は 「ザ・ガルフ」とは一般にメキシコ湾を指していた。 1976年のオマーン 1976年のイラン 解読「地獄の黙示録」作者:立花 隆…

ウェーバー近代への診断

ドイツはアメリカブーム。 「値しない者」は社会保障の対象から除外された。 機能しない合理化プロジェクト ウェーバー 近代への診断 作者:D・ポイカート 発売日: 1994/09/20 メディア: 単行本 1923年11月インフレ収束の ドイツはアメリカブーム。 ヘンリー…

論力の時代

理性的言論文化論とは。 論力の時代―言葉の魅力の社会学 (シリーズ言葉と社会) 作者: 宮原浩二郎 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2005/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る あいつの論理は正しいが、どうにも物言いが気に食わない。…

甘美なる暴力・続

自由主義者と全体主義者が 甘美なる暴力 - 本と奇妙な煙よりの続き 甘美なる暴力―悲劇の思想 作者: テリーイーグルトン,Terry Eagleton,森田典正 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 2004/12/01 メディア: 単行本 クリック: 10回 この商品を含むブログ (4件)…