2007-01-01から1年間の記事一覧

星川清司の大映話

三隅研次、市川雷蔵との出会い 固辞するも結局眠狂四郎を書くことに。 勝新太郎の「勘」 美術監督西岡善信との対談より 増村保造のケチ話。 主に後半から(前半は大映創生期の話色々)。 カツドウヤ繁昌記―大映京都撮影所作者:星川 清司メディア: 単行本 三…

生物と無生物のあいだ

ウイルス オスワルド・エイブリー ロザリンド・フランクリン 動的な秩序 GP2遺伝子を欠損しているマウスの膵臓 科学者の文章の方が、文芸誌に載ってる文章より、ある種の文学的情感を湛えていることの不思議 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)作者:福岡…

大佛次郎/ブゥランジェ将軍の悲劇

クレマンソオ、ブゥランジェを陸相に推挙 王党派を一喝 これからは戦争だ 陸軍の大観兵式に群集殺到 クーデター騒動 勝利に酔いしれるパリ市民 (文明史のなかの明治憲法 - 本と奇妙な煙) 上記に出てきたブーランジェ将軍のノンフクションを大佛次郎が書いて…

仲正昌樹「モテない男」論

前略 仲正先生、ご相談があります作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: イプシロン出版企画発売日: 2006/12メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見るダ・カーポでやってた時事相談、例えば憲法というお題で だから、「護憲で憲法を愛する…

1976年の猪木とルスカ

第二章「ヘーシンクになれなかった男」 ルスカとドールマン フィックスト・マッチ アリ戦 アクラム・ペールワン 完本 1976年のアントニオ猪木 (文春文庫) 作者: 柳澤健 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/03/10 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 88…

帝国論とオタキング

帝国論 (講談社選書メチエ)作者: 山下範久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/01/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (9件) を見る第四章カール・シュミットの「アメリカ帝国」論(重田園江)だけ読んでみたとです。 正戦論…

文明史のなかの明治憲法

前日のつづき。文明史のなかの明治憲法 (講談社選書メチエ)作者: 瀧井一博出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/12/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (10件) を見る憲法発布のその時、山県有朋はヨーロッパ…

伊藤博文の憲法バカ一代

岩倉使節団では英語ができるからと浮かれて高価な葉巻や帽子で散財、紗が燃えるかためしてみようと踊り子の服にマッチで火をつけたりして、周りの顰蹙を買う伊藤博文。文明史のなかの明治憲法 (講談社選書メチエ)作者: 瀧井一博出版社/メーカー: 講談社発売…

星新一のライバル

荒俣宏談。 ショートショートという形式 PR誌のおかげ 書き方 マンガ界における手塚的役割だった星 SF界の殿さま、天皇 翻訳事情 ライバル安部公房 筒井が純文学界で評価されていくと 前日のつづき。 星新一 一〇〇一話をつくった人作者:最相 葉月メディ…

誰も信じない星新一

下ネタ好きというのも意外だが、父の会社のゴタゴタからきた人間不信が衝撃(元来の性質、家庭環境も関係してるようだが) どうしてあの人はこうなのかしら――。 香代子は、新一のショートショートを読み返すたびにそう思う。人がみんないなくなる。世界は滅…

チェット・ベイカーと麻薬

これまた版画ネタを探索中に目についた部分を。ジャズ100年史作者: ロイカー,Roy Carr,広瀬真之出版社/メーカー: シンコーミュージック発売日: 1998/12/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るチェット・ベイカー語る 僕を写したこういう初期[…

70年代の早川義夫と松本隆

新譜ジャーナル・ベストセレクション’70s出版社/メーカー: 自由国民社発売日: 2003/08メディア: ムック クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る早川義夫のかたわなる音楽論・第二回(1970)。 だいたいアマチュアであるなんていうのはおかしいので…

オレのTシャツ事情

kingfish.hatenablog.com さてあれから一年その間に貧乏人はTシャツ君購入に踏み切れなくて、アクリルで手描きでいいじゃないという結論に達しかけて結局はんけしくんに布用スタンプということになって彫ってみた。消しゴムハンコとくればナンシー関だが、…

トクヴィルとネットイナゴ

トクヴィル 平等と不平等の理論家 (講談社選書メチエ)作者: 宇野重規出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/08メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 46回この商品を含むブログ (42件) を見る他者との結びつきを欠いた個人は、むしろそのように非人格化した…

《カム・トゥゲザー》と月面着陸

《アビイ・ロード》セッション 「オレのビスケットを一枚食ったんだぞ!」 《カム・トゥゲザー》と月面着陸 《ジ・エンド》 もしも《アビイ・ロード》が《エヴェレスト》だったら うん、たしかに酔ってるな 《バンド・オン・ザ・ラン》 前日のつづき。 ザ・…

仲良くしてよ、ビートルズ

音が良かったのはエンジニアの腕 〈ヘイ・ブルドッグ〉 険悪な“ホワイト・アルバム” ブラック・バード 〈オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ〉 “ジョンとヨーコのバラード” 前日のつづき。 ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実作者:エメリック,ジェフ,マッセイ,…

見つめ合うジョンとポール

前日のつづき。ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実作者: ジェフエメリック,ハワードマッセイ,Geoff Emerick,Howard Massey,奥田祐士出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/04/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る ザ・ビートルズ・…

あの日のビートルズを追体験

初めて四人と遭遇 「ザ・ダコタス」という偽名で 64年秋”フォー・セール”セッション。 ジョンとポール ジョージ評 リンゴ評 エンジニアの感覚 ループ天国 著作権て何かねw 話題の本といっても大した事ないものが多い中、これはホントに凄い。図書館で借りた…

ブルマーをはいたことあるかい?

前日のつづき。 [後半バカ炸裂なのであえて弁解しますが、昨夜アップしようとしたらパテナが落ちてたのです。土曜の昼間からブルマーがどうのと書いてるわけじゃないのです、ま、金曜の夜に書いてもバカだけど。]滝山コミューン一九七四 (講談社文庫)作者: …

原武史はブルマーをはくか

前日引用したように原武史の言わんとするところはわかっているつもりなのだが、あえて、難癖をつけてみる。くどいようだが、あえて、矮小化している部分もある、あるが、この本自体ある種のバイアスがかかっているのではと言いたくてわざとなどとあえて予防…

滝山コミューン1974

滝山コミューン一九七四作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/05/19メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 287回この商品を含むブログ (175件) を見る新興団地の熱意ある民主的PTAが国鉄最低運賃30円の時代に各クラス年間6千円使えるようにし…

ジョン・レノンに恋して・その3

すべてに関心を失っていたジョン 死 父の死にかけつけた17歳のジュリアンに キース・ムーン アルマ・コーガン インド行 ボロボロになる前のマリアンヌ・フェイスフル 前日のつづき。 ジョン・レノンに恋して作者:シンシア レノン発売日: 2007/03/01メディア:…

惚れてまうやろ、ポール

前日のつづき。ジョン・レノンに恋して作者: シンシアレノン,Cynthia Lennon,吉野由樹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/03/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 101回この商品を含むブログ (7件) を見る「シー・ラヴズ・ユー」 ヘレン・シャピ…

ジョン・レノンに恋して

シンシアによるミミおばさんの真実 ジェラス・ガイ ピート・ベスト解雇 卑怯なジョン 『バック・ビート』に異議あり。 青春の光景 ビートルズ・青春篇 - 本と奇妙な煙に収録されていたシンシア・レノン本が面白かったので読もうとしたら入手不可状態、でも新…

宮崎駿全書

『千と千尋』での安藤雅司と宮崎駿の緊張関係 『霧のむこうのふしぎな町』と「ゴチャガチャ通りのリナ」 「煙突描きのリン」 宮崎駿全書作者:叶 精二発売日: 2006/03/01メディア: 単行本 『千と千尋』での安藤雅司と宮崎駿の緊張関係 安藤は、宮崎がこれまで…

自立できないアベちゃん

中原昌也がゲストと対談するようになってぐっと面白くなった企画の前身がこれなのだが。シネマの記憶喪失作者: 阿部和重,中原昌也出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (32件) を見る「エ…

野中広務とアベちゃん

ソーカに睨みをきかせた手口 静穏保持法のために合流断念 もう公明党はいらないと大作 小渕の哀れな田舎芝居 連載中にやろうと思ってやらなかったのか別のとこでやったのかわからないけど、なんだかやったことがある気がしてならないが、ともかくココではや…

ビラまきを規制する小市民的プライバシー権に喝

知る権利 『石に泳ぐ魚』事件 プライバシー権への疑義 拘束の法的根拠を問わない私小説世界 前日のつづき。 憲法を生きる作者:奥平 康弘メディア: 単行本 知る権利 博多駅事件最高裁決定(1969年)(略)までは、表現の自由というのは表現する自由なのであっ…

憲法を生きる

マルクス主義と基本的人権 1959年から二年間アメリカ留学 行政法 デモ行進は表現の自由の一形態 検閲 憲法を生きる作者:奥平 康弘メディア: 単行本 マルクス主義と基本的人権 [著者は1950年東大入学]ぼくが法律学の勉強を始めた頃(略)マルキシズムからみる…

ベケットが中原昌也っぽかった瞬間

並には勝る女たちの夢作者: サミュエルベケット,Samuel Beckett,田尻芳樹出版社/メーカー: 白水社発売日: 1995/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 彼はどろっとした膝に手を戻して、依然せっせとこうした第二位の営みに励…