2014-01-01から1年間の記事一覧

創造と狂気 フレデリック・グロ

書くことの罠 文芸サロン バルザックと狂人 著書内引用部分は青字にしました。 創造と狂気: 精神病理学的判断の歴史 (叢書・ウニベルシタス)作者:フレデリック グロ発売日: 2014/07/31メディア: 単行本 書くことの罠 文章こそが狂気を捕らえる罠だと精神科医…

光とは何か 光学迷彩

物質は光に「出会う」ことで命をもらう 電子レンジ 光の性質 光学迷彩 光池 励起状態で原子は興奮 光とは何か (宝島社新書)作者:江馬 一弘発売日: 2014/07/10メディア: 新書 物質は光に「出会う」ことで命をもらう 「真空の宇宙空間では、目の前を通りすぎる…

押井守『009』降板の経緯 鈴木敏夫

神山健治『009 RE:CYBORG』 ナウシカのタペストリー 駿の想像ソープ 『コクリコ坂から』憂鬱な吾朗 十二単を脱ぎ捨てる『かぐや姫』はハイジ 鈴木敏夫のジブリ汗まみれ 4作者:鈴木敏夫発売日: 2014/07/19メディア: 単行本(ソフトカバー) 神山健治『009 RE:…

勝新太郎伝・その2 『影武者』の顛末

「あれは一流だね」と褒めた黒澤 脚本を見せられ脱力した橋本忍 「お前がそんなことを聞くのは百年早い」 ズレ そして勝がビデオを回して降板事件勃発。 『警視-K』水口晴幸起用の経緯 88年、映画『座頭市』 95年、川谷拓三肺がんに。余命半年 仲代との和解…

偶然完全 勝新太郎伝

「不知火検校」 「悪名」 「座頭市物語」 星川清司 勅使河原宏 雷蔵死去 『子連れ狼』 偶然完全 勝新太郎伝作者:田崎 健太発売日: 2011/12/03メディア: 単行本 「不知火検校」 [このままでは勝はBクラス主演俳優に転落だと企画部鈴木晰成] そこで出てきたの…

イラク戦争は民主主義を〜 その2

イラクとトルコ イラクとクウェート、サウジアラビア イラクとシリア レンティア国家 前回のづづき。 イラク戦争は民主主義をもたらしたのか作者:トビー・ドッジ発売日: 2014/07/10メディア: 単行本 イラクとトルコ 隣国のなかでも、トルコほどイラクとの関…

イラク戦争は民主主義をもたらしたのか

暴力蔓延の理由 ヌーリー・マーリキーはいかに成り上がったか 脆弱国家の中心 イラク戦争は民主主義をもたらしたのか作者:トビー・ドッジ発売日: 2014/07/10メディア: 単行本 暴力蔓延の理由 35年に及ぶバアス党の独裁下では、全体主義的な支配の追求と並行…

報道されない中東の真実

アルジャジーラはカタールの下にあり報道の独立性はない レバノンのベシャラ・ライ総主教 アサド演説 マナフ・トゥラース准将の離反 カタール イラン レバノン、ヒズボラ トルコ イスラエル 国連 あとがき 一方的にアサドが悪いとされてるけど、周辺国の支援…

歴史を繰り返すな/坂野潤治、山口二郎

日露戦争後 立憲主義 安保法制懇 陸海軍の体制エリートからの没落 なぜ「反戦平和」しか思いつかなかったか 歴史を繰り返すな作者:坂野 潤治,山口 二郎発売日: 2014/08/07メディア: 単行本(ソフトカバー) 日露戦争後 坂野 日露戦争のあと、ロシアと日本は…

安西水丸/絵は上手い下手で決めていいのか

水丸劇場 作者: 安西水丸 出版社/メーカー: 世界文化社 発売日: 2014/06/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る こういう仕事(イラストレーションを描く)をしているので、当然のこととして子供の頃から絵を描くのが好きだった。ぼくの絵…

デイヴ・ヴァン・ロンク回想録・その3

ランブリン・ジャック・エリオットとボブ・ディラン 「朝日のあたる家」は売春宿じゃなかった ホセ・フェリシアーノ、S&G ミシシッピ・ジョン・ハート ニュー・ソング・ムーヴメント、「カヴァー」=解釈という創造 フィル・オクス 著者あとがき 前回のつ…

デイヴ・ヴァン・ロンク回想録・その2

『アンソロジー・オブ・アメリカン・フォーク』 《キャラバン》誌 フォークウェイズとモウ・アッシュ 西海岸へ旅 セックスはどうした? ビートニク レヴァランド・ゲイリー・デイヴィス 前回のつづき。 グリニッチ・ヴィレッジにフォークが響いていた頃―デイ…

グリニッチ・ヴィレッジにフォークが響いていた頃

クラレンス・ウィリアムズ セロニアス・モンク フォークへの偏見 ファリー・ルイスの『スタックオーリー』 フォーク・リヴァイヴァル 56年頃、 フォークとジャズ 「朝日のあたる家」をディランに持っていかれたデイヴ・ヴァン・ロンクの回想録。 グリニッチ…

テクニウム テクノロジーはどこへ向かうのか?

アーミッシュ 「アーミッシュ電気」 新しいテクノロジーを受け入れるまでの経過 ヒッピー、アーミッシュのジレンマ 第11章『アーミッシュのハッカーから学んだこと』だけ読んだ。 テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか? 作者: ケヴィン・ケリー,服部…

脱構築とプラグマティズム シャンタル・ムフ編

ローティの長所 ローティの欠点 『2.脱構築とプラグマティズムについての考察』 ジャック・デリダ 脱構築とプラグマティズム 〈新装版〉: 来たるべき民主主義 (叢書・ウニベルシタス)作者:デリダ,ジャック,クリッチリー,サイモン,ラクラウ,エルネスト,ロー…

愛国者の憂鬱 坂本龍一・鈴木邦男対談

老化でロハス 愛国者と脱原発 君が代 小田実『何でも見てやろう』 高橋和巳 右翼 末松太平、福田恆存 愛国者の憂鬱作者:坂本 龍一,鈴木 邦男発売日: 2014/01/29メディア: 単行本(ソフトカバー) 老化でロハス 坂本 (略)[40代半ばで]だんだん老化を意識し…

佐々木マキ、ガロ、村上春樹

「朝日ジャーナル」連載 林静一 長井勝一 村上春樹 ライカ すま キムチ ちゅうがっこう ジョーク マチス 旧作に書き下ろしを追加したもの。 ノー・シューズ作者:佐々木 マキ発売日: 2014/05/17メディア: 単行本 書き下ろしから。 「朝日ジャーナル」連載 う…

自由か、さもなくば幸福か? 人身売買

不幸への自己決定は許されるか 参政権――自己決定への自由 最初の方から少し。 自由か、さもなくば幸福か?: 二一世紀の〈あり得べき社会〉を問う (筑摩選書)作者:大屋 雄裕発売日: 2014/03/12メディア: 単行本 契約自由の近代性 不幸への自己決定は許されるか…

第一ポップ時代・その2 ウォーホール

「死と惨事シリーズ」 第四章 ゲアハルト・リヒター 脚注から 前回のつづき。 第一ポップ時代: ハミルトン、リクテンスタイン、ウォーホール、リヒター、ルシェー、あるいはポップアートをめぐる五つのイメージ作者:ハル・フォスター発売日: 2014/04/22メデ…

リキテンシュタイン、マンガとの違いを語る

リクテンスタインへの批判 コミックとの違い フラッシュラボ ピカソのパロディ 「ハード」で「感覚がバカになる」 紋切型とマンガ 『第一ポップ時代』第二章。 理論はよくわかるけど、そこから出てきたものが、村上隆だったり……というスッキリしない気分がい…

ロックの歴史・その2 中山康樹

ヤードバーズ マディ・ウォーターズ 無名の黒人ギタリスト、ジミー・ジェイムズ 《ヘイ・ジョー》 『サージェント・ペパーズ』 『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』(68年) 旧世代クラプトン ワイト島 レオン・ラッセル 著作権ビジネス・ロック産業 …

ロックの歴史 中山康樹

ミック・ジャガー キース・リチャーズは、 徴兵制廃止世代 57年ジャズ・クラブ「キャバーン」開店 ブラック・ミュージック マディ・ウォーターズ ロックの歴史 (講談社現代新書)作者:中山 康樹発売日: 2014/06/18メディア: 新書 1919年オリジナル・ディキシ…

社会契約論 重田園江

一般意志 ロールズとルソー わかりやすいというのは 「マルブランシュなんて聞いたこともないかもしれない。スイーツのような名前だが、18世紀のフランス語圈ではずいぶん読まれたようだ。」 なんて書き方をすることじゃないと思うけどなあ。 そもそもわかり…

近代政治の脱構築 ロベルト・エスポジト

ルソー カント 近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治 (講談社選書メチエ)作者:ロベルト・エスポジト発売日: 2009/10/09メディア: 単行本 ルソー わたしたちは、すでに述べたように、共同体を所有しない人びとによる共同体を生きているのだ。(略) [このよ…

最終兵器の夢 戦争の神エジソン

トルーマンの愛読誌 戦争の神エジソン エジソンが産んだ軍産複合体 フランケンシュタインの怪物 『アメリカ殺害事件』(1946) 「ミサイル・ギャップ」最終兵器の夢 前回のつづき。 最終兵器の夢――「平和のための戦争」とアメリカSFの想像力作者:H.ブルース…

最終兵器の夢 真珠湾攻撃元ネタ編

無防備なアメリカを海外の侵略者が襲う 外敵による攻撃を想像した最初期の例、 最古の敵、イギリス 反人民党的小説 人民党創設者イグナティウス・ドネリーの小説 戦争兵器との情熱的な愛の行為 激しい反中国人感情 黄禍文学、ジャック・ロンドン 真珠湾攻撃…

坂本龍一・全仕事 その2

サンプリング エスニック・フィルター批判 インド・フィールドワーク レゲエ 現代音楽 自伝的記憶――そしてみんなと知り合った 前日のつづき。 坂本龍一・全仕事メディア: 大型本 サンプリング サンプリングのいちばん大事な、そしておもしろいところは、文脈…

坂本龍一・全仕事

調性感を浮遊させる モード 「Thousand Knives」のハービー・ハンコック 東洋的チューニング クラフトワーク フュージョン批判として 石の響きと竹の響き ダブ 「Riot ln Lagos」 『左うでの夢』 坂本龍一・全仕事メディア: 大型本 増補版? 坂本龍一の音楽作…

英語化する世界、世界化する英語 3

「between you and I」 「fuck」 「nigger」 「jew」 句読点 生理的に我慢できない言葉 「gay」 時制 前日の続き。 英語化する世界、世界化する英語作者:ヘンリー・ヒッチングズ発売日: 2014/04/26メディア: 単行本 「between you and I」 「between you and…

英語化する世界その2 綴方地獄変

6章 英語綴りという出来損ないの魔術 チョムスキー ロバート・ラウス『英文法入門』(1762) 前日のつづき。 英語化する世界、世界化する英語作者:ヘンリー・ヒッチングズ発売日: 2014/04/26メディア: 単行本 6章 英語綴りという出来損ないの魔術 アンソニ…