2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『タイガー&ドラゴン』「茶の湯」

いつもは熱い台詞は流し気味なのだけれど、今回はいたく感動して、先週の事について考えてしまった。長瀬が岡田に、ホントに反物屋が好きなのと問質した場面である。 話の軽い部分では親や煮詰まった落語から逃避して向いてない反物屋をやって馬鹿にされてい…

橋川文三、世代論、ニヒリズム

1960年ごろの橋川文三より 能力主義の世の中ですね ぼくの知るところでは、敗戦によって日本のナショナリズムはもののみごとに消失してしまった。そして、いわゆる大衆化状況の拡大のなかで、権力のシンボルはむしろスポーツや芸能人のそれに重点をうつし、…

大東亜戦争でいいの?

さて大東亜戦争という言葉を使いたがる人はどんな人だろう?逆の意味で朝日を熟読してる人?Wikiで大東亜戦争言論統制で太平洋戦争なんてフヌけた呼び方させられて、ごらあ、栄えある大東亜共栄圏じゃ、なんの遠慮があろうものか、という叫びが聞こえてくる…

鶴見俊輔のちょっといい話

はじめて読む有名人シリーズ。難しい文章を読む気がしないので、愛唾蜜男な気分で、鶴見俊輔集2の泣けるとこだけ。そんなもんじゃねえの。先行者たち (鶴見俊輔集)作者: 鶴見俊輔出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1991/10メディア: 単行本この商品を含むブ…

橋川文三、保守主義

進歩主義者を笑う保守の根拠はどこかと いわぱその改革はつねに具体的であり、抽象的原理とかかわりないのが本質であった。 保守改革の本質をそのように見るとき、われわれは保守主義の主体的な基礎、保守主義的人間の社会的性格を考える必要にせまられる。…

カントの人間学

カントの人間学 (講談社現代新書)作者: 中島義道出版社/メーカー: 講談社発売日: 1997/12/18メディア: 新書購入: 2人 クリック: 18回この商品を含むブログ (55件) を見るとりあえずkingfish.hatenablog.comのもやもや解決から。 僕は友人を助けたいから助け…

ウェーバー近代への診断

ドイツはアメリカブーム。 「値しない者」は社会保障の対象から除外された。 機能しない合理化プロジェクト ウェーバー 近代への診断 作者:D・ポイカート 発売日: 1994/09/20 メディア: 単行本 1923年11月インフレ収束の ドイツはアメリカブーム。 ヘンリー…

哲学の冒険・その3

そのつもりはなかったのだが、前日より続いてしまった。哲学の冒険―「マトリックス」でデカルトが解る作者: マークローランズ,筒井康隆,Mark Rowlands,石塚あおい出版社/メーカー: 集英社インターナショナル発売日: 2004/12メディア: 単行本購入: 1人 クリッ…

哲学の冒険・その2

「ホッブスと自由意志」 決定論と予定説のちがい さて、あなたはこれを自由だと思えますか。 両立主義者。 主体因果説が出てくる。 前日のつづき。 哲学の冒険―「マトリックス」でデカルトが解る 作者: マークローランズ,筒井康隆,Mark Rowlands,石塚あおい …

哲学の冒険

数的同一性 同一性の概念は人間には当てはまらない 人格の同一性の問題 哲学の冒険 「マトリックス」でデカルトが解る 作者:マーク・ローランズ 発売日: 2004/12/15 メディア: 単行本 有名映画を題材に哲学という本。 「トータル・リコール」で記憶が争点に…

スピノザという暗号

「パーフィットの議論」 目的論的世界観はよろしくない そんな彼の鬱病を治したスピノザ カール・シュミット スピノザという暗号 (クリティーク叢書) 作者: 田島正樹 出版社/メーカー: 青弓社 発売日: 2001/06/01 メディア: 単行本 クリック: 4回 この商品を…

錬金術とストラディヴァリ・その2

前日の続き。錬金術とストラディヴァリ―歴史のなかの科学と音楽装置作者: トマスレヴェンソン,Thomas Levenson,中島伸子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2004/07メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見る元祖MIDI。紙ロール式のプレ…

錬金術とストラディヴァリ

錬金術とストラディヴァリ―歴史のなかの科学と音楽装置 作者: トマスレヴェンソン,Thomas Levenson,中島伸子 出版社/メーカー: 白揚社 発売日: 2004/07 メディア: 単行本 クリック: 4回 この商品を含むブログ (1件) を見る 音楽に世界全てがある。 神に対す…

七つの大罪と新しい悪徳

七つの大罪と新しい悪徳 作者: U・ガリンベルティ,多木陽介 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2004/02/21 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 8回 この商品を含むブログ (3件) を見る 悪徳を病にした精神医学 メルロー・ポンティ ホリエモンではありませ…

時間の種子―ポストモダンと冷戦以後のユートピア

バーク ユートピア主義者は アドルノ 西側の〈他者〉 時間の種子―ポストモダンと冷戦以後のユートピア作者:フレドリック ジェイムソンメディア: 単行本 バーク この特異なイテオロギー的戦術の中で新しいのは空間的な特徴だけである---人が意識して集団とし…

脱構築と公共性

暴力はかえって権力を損なう まさにインディアンポーカー 人間は私的利害関係に圧倒されている。 暴力の一般化 創設行為の起点 西部における公共性 脱構築と公共性作者:梅木 達郎メディア: 単行本 暴力はかえって権力を損なう ベンヤミン、デリダと対立する…

ドイツ傭兵の文化史

スイス傭兵 戦士的共産主義 もっこり、かたつむり 服装で身分を区別していた社会への反逆。 死に直面する愛 財源を安定させたヴァレンシュタイン ドイツ傭兵(ランツクネヒト)の文化史―中世末期のサブカルチャー/非国家組織の生態誌作者:ラインハルト バウマ…

旅するニーチェ リゾートの哲学

旅するニーチェ リゾートの哲学 作者: 岡村民夫 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2004/05/25 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (3件) を見る 「鉄道の子供」世代のニーチェ サンプリング世代への問いかけ ドイツ語の外へ 「鉄道の子供…

禁じられたベストセラー

禁じられたベストセラー―革命前のフランス人は何を読んでいたか作者: ロバートダーントン,Robert Darnton,近藤朱蔵出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2005/02/25メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見る非合法本を取引する人々は隠語…

論力の時代

理性的言論文化論とは。 論力の時代―言葉の魅力の社会学 (シリーズ言葉と社会) 作者: 宮原浩二郎 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2005/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る あいつの論理は正しいが、どうにも物言いが気に食わない。…

吉本隆明「食」を語る

吉本隆明「食」を語る 作者: 吉本隆明,宇田川悟 出版社/メーカー: 朝日新聞社 発売日: 2005/03/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る 江藤淳について 漱石は坂の上、鴎外は坂の下。 ばななは自分が頭がいいと思っている 父と姉から逃れて…

磁力と重力の発見・その2

大学紛争ブルース。 著作権問題 前日の続き。 磁力と重力の発見〈2〉ルネサンス 作者:山本 義隆 発売日: 2003/05/23 メディア: 単行本 オウムで貧乏籤を引いたからゴミ本書いてもいいじゃないと開き直る島田某もいれば、運命を受け入れる人もいる。 大学紛争…

磁力と重力の発見

鉱山事業はは巨大プラント。 鉱山師(やまし)への偏見に抗議するメタリカ 錬金術は大地外受精? 磁力と重力の発見〈1〉古代・中世 作者:山本 義隆 発売日: 2003/05/23 メディア: 単行本 磁力と重力の発見〈2〉ルネサンス 作者:山本 義隆 発売日: 2003/05/23…

メディア・ビオトープ

メディア・ビオトープ―メディアの生態系をデザインする作者: 水越伸出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2005/03/06メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (58件) を見る鶴見俊輔、津野海太郎スメルは好きですか。いやあ、におうにおう。あ…

啓蒙のヨーロッパ

『魔法の庭園』 古ぼけた聖界領 理想の妻像・家族スタイルは牧師家族にあり。 市民(ビュルガー) 金儲け主義的「公共心」。 「ふさわしい」貧民と「ふさわしからぬ」貧民。 啓蒙の反動でオカルト 啓蒙のヨーロッパ (叢書ヨーロッパ) 作者:ウルリヒ・イム ホ…

寺田寅彦と現代

最初は世間の行事にまぎれて半年ばかり我慢していた某書についての悪口を書いてやろうと。この本にはユーザーの意思を反映しない「レコード会社」と不利益を受ける良心的ユーザーというスタンスしか存在していないのだが、いったいユーザーは良心的なのだろ…