2018-01-01から1年間の記事一覧

英国レコーディング・スタジオのすべて・その2

オリンピック・スタジオ ドローマー・ゲートの誕生 コンプレッション・ブレンディング オプティカル・コンプレッション 先見者キース・グラント トライデント トニー・ヴィスコンティの裏技 ベヒシュタイン製グランドピアノ トライマイキング クリス・トーマ…

英国レコーディング・スタジオのすべて

“ファンキーなアメリカン・サウンド” <スタックスマン> 自作卓による独自サウンド トニー・ヴィスコンティ:選択肢が少ないのはいいことだ デッカ/EMIライバル物語 パイ・スタジオこぼれ話 パイサウンド EQ [Cadac誕生] こぼれ話:リー・ペリー ジョ…

映画を聴きましょう  細野晴臣

ホラー克服 映画音楽のマジック 光学録音の素晴らしさ セルジュ・ゲンスブール ヴィダル・サスーンとテクノ・カット 僕が関わった映画音楽の話 ホラー映画・その2 都市伝説、『ツイン・ピークス』 30〜40年代に魅せられて 映画を聴きましょう 作者:細野…

響きの生態系・その2 ケージという鏡

フィリップ・グラス ケージという鏡 巻末ディスクガイド 前回の続き。 響きの生態系―ディープ・リスニングのために (Art edge)作者:藤枝 守発売日: 2000/03/01メディア: 単行本 フィリップ・グラス フィリップ・グラスは、ミニマル・ミュージックの作曲家と…

響きの生態系 ディープ・リスニングのために

音律の再考、純正調 ジョン・ケージ 「純正調」ハリー・パーチ ケージが拒否したグレン・ブランカ 「アメリカ・ガムランの父」ルー・ハリソン 響きの生態系―ディープ・リスニングのために (Art edge)作者:藤枝 守発売日: 2000/03/01メディア: 単行本 音律の…

ジジェク、革命を語る 不可能なことを求めよ

「あらゆるファシズムの勃興は、革命が失敗に終わったあかしである」 規範の凋落、新たな権威主義体制 「ポストモダン」な大統領ロナルド・レーガン プロレタリアートの再定義 新たな形のアパルトヘイト カフェテリアでの革命 プーチン神話 政治的奇跡の普遍…

否定的なもののもとへの滞留 スラヴォイ・ジジェク

『ブレードランナー』 「私はただ私が疑うかぎりにおいてのみ存在する」 ラカン〈現実的なもの〉 ベンサムとカントの行き詰まり ポリコレという行動類型 否定的なもののもとへの滞留 ちくま学芸文庫作者:スラヴォイ・ジジェク,酒井 隆史,田崎 英明発売日: 20…

フィル・スペクター 甦る伝説 その4 大瀧詠一

ロニー・スペクター ホール・オブ・フェイム セリーヌ・ディオン 「ホール・オブ・フェイム」でポールと鉢合わせ 日本版特別解説対談 朝妻一郎☓大瀧詠一 前回の続き。 フィル・スペクター 甦る伝説 増補改訂版 作者: マークリボウスキー,大瀧詠一,奥田祐士 …

フィル・スペクター 甦る伝説 その3

「ウォール・オブ・サウンド」 キム・フォウリー、ステージに立つスペクターを目撃 失意 最後の戦い〈リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ〉 LSD 〈インスタント・カーマ〉 《レット・イット・ビー》 《オール・シングス・マスト・パス》 ラトーヤ・ジ…

フィル・スペクター 甦る伝説・その2

逆巻くエコー ベヴァリー・ロス 飛行機恐怖症 プレッシャー ヴィニー・ポンシアとピーター・アンドレオリ トム・ウルフによるインタビュー 復活、ライチャス・ブラザーズ ティーンの初代君主 ラスカルズ レニー・ブルース 前回の続き。 フィル・スペクター …

フィル・スペクター 甦る伝説 監修: 大瀧詠一

15歳になっても バーニー・ケッセルの助言 ゴールド・スター・サウンド・スタジオ テディ・ベアーズ フィル・ハーヴェイ・バンド スパニッシュ・ハーレム 「プリティ・リトル・エンジェル・アイ」 アトランティック入社 「幅のあるモノラル」 フィレス誕生 …

精神の革命・その2 ジョナサン・イスラエル

「永久平和」 「出版の自由にはある程度の弊害がつきもの」 穏健派啓蒙と急進的啓蒙の対立 結論 前回の続き。 精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源 作者: ジョナサン・イスラエル,森村敏己 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2017/07/11 メデ…

精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源

独立革命の最大の汚点 「暴君と聖職者たちが真の反逆者」 直接民主政への懸念 「曖昧で出来損ないの勅許状」 権力と富の不均衡是正 精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源 作者: ジョナサン・イスラエル,森村敏己 出版社/メーカー: みすず書房 発…

デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義

黒幕ロバート・マーサ 偽ニュースサイト ピザ店、「コメット・ピンポン」に銃を持った男が侵入 国民投票 デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義 (集英社新書) 作者:福田 直子 発売日: 2018/05/17 メディア: 新書 黒幕ロバート・マーサ トランプ政…

官僚制のユートピア・その2

貧乏人を恥じ入らせる官僚仕事 「クソしょうもない仕事」がもたらす事態 マックス・ヴェーバーとミシェル・フーコー 現代のスコラ学者 企業官僚の支配 「合理性」の傲慢 前回の続き。 官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則作…

官僚制のユートピア デヴィッド・グレーバー

リベラリズムの鉄則と全面的官僚制化の時代 ジョージ・ウォレス「頭でっかちの官僚」 アメリカは根っから官僚制社会 「規制緩和」の罠 実は資格社会のアメリカ とあるエコノミストとの会話 「規制緩和」という名の下で公的権力と私的権力が融合して「全面的…

ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益

「見えざる手」とアメリカアカシカの枝角 「野獣を飢えさせろ」 インフラ ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益作者:ロバート・H・フランク発売日: 2018/03/24メディア: 単行本(ソフトカバー) 「見えざる手」とアメリカアカシカの枝角 いずれにしても…

ロック・ギタリスト伝説 萩原健太

ジミ・ヘンドリックス チャック・ベリー ジェームス・テイラー ジェフ・ベック ポール・マッカートニー アルバート・コリンズ マイク・ブルームフィールド ジェームス・バートン ロック・ギタリスト伝説 (アスキー新書)作者:萩原 健太発売日: 2009/03/10メデ…

「投壜通信」の詩人たち 細見和之

フランスでのポー評価 ポーの宇宙論 「詩作の哲学」とマラルメをめぐる後日譚 ドレフュス事件、マラルメとヴァレリー 若き日のヴァレリー ジッドへの手紙 ユダヤ人のドイツ エリオット『荒地』 田村隆一、パウル・ツェラン 「投壜通信」の詩人たち――〈詩の危…

ビートルズはどこから来たのか・その2

「独立構想」とインド行 『ジョン・ウェズリー・ハーディング』の影響 ドノヴァンが教えたフィンガー・ピッキング ビッグ・ピンク 多重録音と“スタジオ・ライヴ” ザ・ホークス エルヴィス復活プロジェクトが参考にしたフィル・スペクター 『ワイルド・ライフ…

ビートルズはどこから来たのか 和久井光司

1965年 「フォーク」の新しさ 「マウンテン・ミュージック」 スキッフル・ブームというネジレ 『オン・ザ・ロード』 ポールの弟、ギンズバーグ ロックの「1965年起源説」 ラテン “バンドとしてのビートルズの重さ” 日本盤ジャケの影響 英国トラッドを学…

ファシスト的公共性―総力戦体制のメディア学

記者飼いならし 戦前から継続したメディアシステム 思想戦 転向者を利用 大東亜「共貧圏」 観光立国 『ドイツ国民に告ぐ』 後半をチラ見。 ファシスト的公共性――総力戦体制のメディア学作者:佐藤 卓己発売日: 2018/04/05メディア: 単行本 記者飼いならし 情…

自由論―現在性の系譜学 酒井隆史

誰が誰を観察するのか? 世界の捏造化 未曾有の「対案主義」がいま、この社会を支配している。 ロールズの正義論はポスト福祉国家の理論 フーコー、ハイエク 「警察権」は膨張していった 2001年の本。 自由論―現在性の系譜学作者:酒井 隆史発売日: 2001/06/0…

文化戦争: やわらかいプロパガンダがあなたを支配する

アドルノ 婉曲語:経済や減税の話をしながら暗に黒人を傷つける 都市開発に利用される文化産業 「サウス・バイ・サウスウェスト」、文化戦争 「慈善・産業複合体」「良心ロンダリング」 MySpaceの栄枯盛衰 文化戦争: やわらかいプロパガンダがあなたを支配す…

魂の労働―ネオリベラリズムの権力論

内務省型統治の復活 ネオリベラリズムのワークフェア言説 2003年の本。 魂の労働―ネオリベラリズムの権力論作者:渋谷 望発売日: 2003/10/01メディア: 単行本 内務省型統治の復活 日本において「護送船団方式」の解体は、「大きな政府から小さな政府へ」とい…

“殺し”の短歌史・その2 土岐善麿、寺山修司

土岐善麿の「殺し」の歌 善麿と大杉栄 BC級戦犯のうた 匿名的な「殺し」の時代へ 前回の続き。 “殺し”の短歌史メディア: 単行本 土岐善麿の「殺し」の歌 その記録性を巡って / 森本平 貧しさに汽車にひかれて人は死ぬ、わが死ぬことをさても思はず。 弑さね…

“殺し”の短歌史 夢野久作「猟奇歌」、大逆事件

夢野久作「猟奇歌」の成立過程 父・杉山茂丸は政界の黒幕 大逆事件と近代日本 管野すが “殺し”の短歌史メディア: 単行本 夢野久作「猟奇歌」の成立過程 東京、満洲、父・杉山茂丸 / 秋元進也 殺すくらゐ 何でもない/と思ひつゝ人ごみの中を/潤歩して行く …

ジブリの教科書2 天空の城ラピュタ

作品の対象、ロケハン 興行成績、タイアップ 鈴木敏夫談 宮崎駿:飛行石のモチーフ、時代を超える通俗文化 ロケハン ラピュタ・アフレコ 3日間密着ルポ 家族の風景――兄・宮崎駿 宮崎至朗 ジブリの教科書2 天空の城ラピュタ (文春ジブリ文庫)作者:スタジオジ…

まわり舞台の上で 荒木一郎・その3

松田優作 村川透 倉本聰『たとえば、愛』 烏丸せつこ 受け手あっての芝居 小説 『シャワールームの女』 フェイク論 対談:亀和田武 梶芽衣子 愛の終わり(小川知子) ONE(桃井かおり)、あがた森魚の起用 辛子色のアルバム(中村雅俊) Lazy Lady Blues…

まわり舞台の上で 荒木一郎・その2

東映ポルノ路線 ポルノの裏の帝王 頭脳警察 『鉄砲玉の美学』主演:渡瀬恒彦 伊佐山ひろ子 曾根中生、内田裕也 役作り 神経症 若山富三郎 『悪魔のようなあいつ』沢田研二 桃井かおりをプロデュース 桃井かおりの作り話 色々難しい桃井 前回の続き。 まわり…