モンティ・パイソン正伝

名前だけじゃ顔思い出せないと言う人はモンティ・パイソンのファンサイトマイケル・ペイリンの実体験からあのネタが

まず電話をして「クラッチの調子が悪いんですが」と言う。すると修理屋の男が「ああ、あれはいい車ですねまったくいいですねえ」と答える。だからマイクが「あー、そうです、確かにいい車なんですが、ただクラッチの調子がよくないんです」「あれはいい車ですねほんとにすばらしい、もちのいいことこの上なし」「そのとおりですが、今はクラッチが壊れてるんです」、「そうですねえ、いかがでしょう、万が一調子が悪くなるようなことがあったら、うちにお持ちになるというのは」。だからマイケルは、「ですから今まさに調子が悪いんです、それにこの間、一度持って行ったばかりじゃないですか」。「ああ、いい車をお持ちですばらしいですねえ、問題があったらどうぞうちにお持ちを」。「ですから、クラッチが動かないんですよ」「ああ、まさにいい車のしるし、もし最初の2000マイルでクラッチが動かなくなったらそれはとってもいい車」

Eric Idle Sings Monty Python

Eric Idle Sings Monty Python

「モンティ」はエリック・アイドルの案

「パイソン」は、ユーモアというと動物を持ち出す癖のあるジョンから出てきた。そこに「モンティ」をつけたのはぼくだ。スタッドレイの近くのマップルバラ・グリーンのパブにそういう名前の名物男が出入りしていて、常連は入ってきては口々に「モンティは来てるか?」「モンティはどこだ?」「モンティはまだ来てないのか?」と訊ねる。だからぼくもその名前を覚えた。しかもその本人は蝶ネクタイなんかを締めているから、なんだかあんまりなんだけど素敵な名前だろう。だからぼくは「モンティ」部分の責任者だ。

テリー・ジョーンズ エリックが「ちょっと怪しそうなショウビズの興行人みたいな名前はどうだろう?例えばモンティなんてだめかな?」と言い、そしてジョンが「何か凶悪な感じがするもの、例えばパイソンなんてどうだろう?」と言い

エリック・アイドルは父親が戦争からの帰還途中で事故死したために、7歳から大学入学まで、体罰いじめ渦巻く元「孤児院」に放り込まれている。
MichaelPalin
上の写真は幼き日のマイケル・ペイリン。そっくり。裕福な家系の母とケンブリッジ出なのに出世できなかった父。裕福な隣人より貧乏な家庭。マイケルのパブリック・スクールの学費は父の年収の半分を占めていた。父の吃音のわけを母に訊ねれば「メイドさんが怖かったからよ」。
GrahamChapman
こうしてみるとというのは変だけど、グレアム・チャップマンはある意味美少年なのか?ゲイでアル中だったグレアム。ゲイであることの鬱屈で周囲に対して攻撃的になり、カミングアウトしてからは男色と酒の日々に溺れていったグレアム。

マイケル・ペイリン (略)一方、ジョンは常に怒りを抱いていたし、グレアムもそうだった、ホモセクシュアルゆえに、この世は偽善だらけだという感情がどこかにあったようだ。断言はできないけれど、しかしグレアムはたぶん、人は少なくともバイ・セクシュアルかまたはホモセクシュアルであって、ただそれを認めて出てきて堂々とキスをするかしないかの違いだと固く信じていた、そういうことなんだそうだ。(略)
グレイはきっと、人はみんな偽善者で、自分はそれに裁かれているといつも感じていたのだと思う。酒が一、二杯入ると、世の中に対する怒りがとても激しく現われた。怒りは世の人に向けられ、そしてグループの中にも向けられた。グレアムはときどきジョンを激しく攻撃していた。ぼくたちの誰にでも、気分次第で攻撃の矛先が向けられた。もっともそれは本当のグレアムではない。そのずっと後で、それは本当のグレアムではなかったとわかった。

画像キャプってたらよもふけたので中途半端なところで中断。続きは明日。