戦意喪失・降伏を狙った宣伝謀略ビラを集めた図録。味わいのあるイラスト多数。
宣伝謀略ビラで読む、日中・太平洋戦争―空を舞う紙の爆弾「伝単」図録
- 作者: 一ノ瀬俊也
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2008/07
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↓裏は青基調に白抜き富士山。そこに赤字で宣伝文が印刷されている。
もう本国から見捨てられてるよというビラ。
米軍が上陸した時には既に日本軍は完全撤退しており、米軍の方が「お気の毒様」だったというオチ。
日本がフィリピンで発行した1ペソ(ペソ軍票ほ号)。米一袋が1942年約7ペソだったものが45年には10万ペソに。価値暴落したペソに「(大東亜)共栄圏-こんなものが何の役に立つ?」という宣伝文を上書き印刷。
他に片足の傷痍軍人イラストに「日露戦争で手足を失った廃兵の末路がどうなったか皆さん御存知でしょう。廃兵の殆どが征露丸売りになり初めは名誉の戦傷勇士と囃され沢山薬が売れました。二年目には単なる物売り、三年目には押売りと言われ、遂には偽物廃兵と棒で追われ生活は困窮。だが政府は何もせず戦傷勇士の多くは貧しく淋しく普通の片輪者と笑われて死にました」といった文章がついていたり。