地域密着型野球は既に存在した

ナベツネ二宮清純の主張は下記のようなもの。
第90回 ファン無視の「密室政治」
https://www.ninomiyasports.com/xoops/modules/news/article.php?storyid=2405
サッカーのような地域密着が新しいモデルであるかのように
二宮はあちこちで「新潟にJリーグ」ネタを吹聴しているが
南海ホークスがあったころ」(ISBN:4314009470)を読むと
都市対抗野球が戦後復興・高度経済成長時には
六大学卒のスター選手の人気と郷土対抗意識が合体した
人気イベントだったことがわかる。
つまり二宮の主張する新しいモデルなどとっくに存在していたのだ。
とっくに存在していて、プロ野球に負けていたのだ。
   
そもそもプロアマ協定というヘンなものが何故あるのか
不思議だったのだが、あれは敗戦国の矜持なのである。
アマでいる間はお前等に口は挟ませないぞという主張なのだ。
明治の学校文化を受け継ぐ「武士道」精神野球
金儲けの道具にしたプロに対する
アマ(学生野球・都市対抗野球)の反感なのである。
やや冗談気味に強引にこじつけると、
「武士道」などと古いことを言っているアマ野球を
叩き伏せたのが今のプロ野球であり、
まさに当時のアマ関係者からすればプロ野球
ライブドア」の堀江社長に見えていたのであろうし、
二宮は新しいモデルであるプロ野球を断固支持して
地域密着・都市対抗野球をバッシングしていた
であろうことは間違いない!にゃー。
   
朝日・毎日が学生野球と都市対抗野球を押さえていたため、
読売にはプロ野球創設しかなかった。
一方同時期に関西ではあの宝塚でも有名な小林一三
「鉄道リーグ」という構想があった。
こうして1936年の一年で一挙に7球団が設立。
読売・正力、阪急・小林といった資本とビジョンを持った
商売人が「古くさい」アマ野球を淘汰していったのであった。