男囚カラシニコフ

カラシニコフ

カラシニコフ

モウ今更ナイヨウなど紹介する必要もないようなので、話からそれたところを。
内戦やまぬソマリアから独立した未承認国家「ソマリランド」は部族長老による武器回収管理に成功し治安が回復した。

ソマリランドの最大産業は畜産だ。遊牧で育てたヤギ、羊、ラクダなどを、サウジアラビアなど湾岸国に輸出する。年間で約五〇〇〇万ドル、独立宣言後の外貨の稼ぎがしらだった。
 ところが二〇〇〇年、最大の市場だったサウジが突然、輸入停止を通告してきた。「疫病が見つかった」という理由だったが、ソマリランド側では家畜に何の病気もあらわれていない。ソマリランド独立を嫌う勢カが手を回したのだと牧畜業者はささやき合う。おかげで畜産輸出は五〇分の一の一〇〇万ドル程度に激減し、大打撃を受けた。