ハプスブルクをつくった男

ハプスブルクをつくった男 (講談社現代新書)

ハプスブルクをつくった男 (講談社現代新書)

出だしはこんな調子でとても面白そうだったが。

時は一三三八年七月のある朝であった。
「殿下!お目覚めあれ!ついに最後の審判の日が参りましたぞ!」というただならぬ従僕の怒鳴り声にメーレン辺境伯カールは目を覚ました。
「全世界が蝗どもに埋め尽くされています。蝗の列は七マイルの長さです。幅は見当もつきません!」と声の主は続けた。
たしかにカールがバルコニーから空を見上げると、けたたましい鳴き声を上げる蝗の大群が分厚い黒い吹雪のように連なり、太陽を拝むことができなかった。

こっちの頭が悪いせいか、著者が明確な設計図を持っていないせいか、話があちこち飛びまくってわかりにくい気がする。