鈴木邦男が見沢を語る

前日の続きは結局なしにして、かなーり、ゆるい本を。対談者に興味のある人にはそれでもよいのかもしれぬが。関係ないが鈴木邦男といえばUWFを連想してしまう、そんな時代もありました。

見沢知廉事件

川本が関わった菊井の話から

ただ、ああいう変わったというか、いい加減なやつって、右にも左にもいっぱいいましたよね。見沢知廉がスパイ粛正事件(略)を起こしましたが、あれだってスパイじゃないんですよ。ちょっと口が軽くて、大言壮語するやつって、いくらでもいるんです。そういうやつは相手にしないか、追放するか、それだけで済む話だと思うんだけど。見沢は真面目だから、とことんこだわったんでしょうね。
(略)
見沢君の事件のときも、知っていたらどんなことがあっても止めたと思うんです。(略)でも、全部終わってから、殺害して埋めた後で知らされた。今から思えばすぐ通報すればよかったんだけど、彼も捕まりたくないと言ったし、僕も惜しいと思った。馬鹿でしたね。そこで滝田のことを考えたんですね。彼だって10年以上逃げた。だからわれわれも、と(略)
[四人のうち二人が自首しかけ]
自白されたら、自分たちも捕まってしまうから、死体を移せばわからないだろうと、それで死体の埋め直しを、木村君に指示したんです。教唆ですよね。でもそのときに万が一、見沢たちが捕まっても、埋め直したわれわれは、友情で手伝ったわけだから、しゃべらないだろうと百パーセント信じてました。でも捕まったら、ぱっと名前が出てしまった。中に入ったら、警察には絶対落とされるんです。それが非合法活動をやめた一番大きな契機ですね。(略)
見沢君は顔色も変えずに人殺しをするし、終わった後はハンバーガーをむしゃむしゃと食べる。人間離れしているというか、そういうしたたかさがありましたね。
(略)
[昔の事件のトラウマは]
それが全くない。そういう意味ではモンスターでしたね。ふつうだったら夢に見るとか、あるでしょう。全くないんです。他の共犯者はあるんですけど、彼だけはない。ものすごく精神力が強いし、「人を殺したら神になれる」とか、「別のものに超越できる」と思ってたんじゃないでしょうか。本当だったら殺さなくていいようなことなんですよ。

匿名は卑怯だw

[左翼はニャロメ全共闘などとやっていたが]
ペンネームとか仮名なんて卑怯だと思っていた。右翼は潔く本名で、正々堂々と闘うんだと思っていた。
[奥附で住所公開している鈴木]

母べえ

捕まっても転向しないで、一貫して闘っている。偉いなと思いました。単純に。

と語る鈴木に、実際のお父さんは転向して出てきて昭和30年くらいまで生きてるんです一部フィクションなんですと川本。
今日はあっさりこれで終わり。