ネット君臨&フラット革命

依然本を読む気にならないので、現と元、二人の毎日新聞記者による二冊を禿しくツマミグイ。
著者は、禁煙運動における[副流煙→ガン]のように、世間の同意を得やすいネット規制のポイントを、ひろゆきとの会話から児童ポルノにありとひらめいたと思われ。

ネット君臨

ネット君臨

ひろゆき発言

海外とつながるネットを国内法で規制しても絵に描いた餅、不可能だ。米国でもネットの書き込みに対する名誉毀損の規制は緩い。ただ、米国は児童ポルノに関してはめちゃめちゃ厳しい。2chのサーバーを管理する米国人のところにも児童ポルノサイトとのリンクがあるというだけで、FBI(米連邦捜支局)がいきなり事情を聞きに来たりする。個人的には児童ポルノは米国並みに規制しても良いのではと思うが。

実名登録にした韓国では

アクプル(造語:「悪」+「リプライ」)

イムさんの訴えを受けたソウル中央地検は登録から悪意の主たちをすぐに割り出す。25人を取り調べ、21人を罰金処分にした。登録制のおかげだった。
 だが、事件の波紋は今も消えない。検挙されたのが社会的地位のある大人たちだったからだ。大学教授や教師が3人、大手企業社員や銀行員が7人。元校長もいた。
 「次々とアクプルが書き込まれているので自分もやってみただけ」。身元が発覚するおそれは分かっていたはずだが、供述に罪悪感は薄かった。
 担当検事は「社会的地位の低い人たちのウサ晴らしと思っていたので驚いた」と振り返る。

フラット革命

フラット革命

すごいDEATHね

 『ネット君臨』騒動の際、私の旧知の新聞記者は、次のようなメールを私に宛てて送ってきてくれた。
 〈もう今までの高慢な姿勢とやり方では我々はもたない、そう感じています。
 それでもやっぱり、読者と対等な視線に立つのは怖いし、そんな付き合い方を読者としたら体力が持たぬから、こちらのルールと土俵に引き込んで「リアルな世界で責任取るべし」と浴びせ倒しの技をかけるしかないのかしらね。庶民をミスリードしないように、ちゃんと『リード』して俺たちが歴史をデッサンするんだ、という裸の王様になり始めているのにね〉

このような現状認識でよいのDEATHか?

その世界は、
「私が正しいと思ったことを、正しいと書くのだ」
「私が間違っていると思っていることは、間違っていると容赦なく書く」
 というヒリヒリとした乾いた空気によって支配されている。ブロガーたちがそのような乾いた空気を共有できるのは、彼らが拠って立つのはどこまでいっても〈わたし〉であり、〈われわれ〉ではないからだ。
 そしてこのような乾いた空気を持ったインターネットの空間は、いまやさまざまな局面で、旧来の日本の枠組みを劇的に組み替えようとしている。

加藤の乱」から六年半、

そのあいだにインターネットに対する姿勢を大きく変えた加藤。
ワロタ。

[加藤政局後お詫び行脚をした]
ネット経由で参加した人たちはみんなすごく真面目で、丁寧にメモを取っているんですが、質問はしないんですね。それで後から地元の人に話を聞くと、『あれは、××の息子で、いま、引き込もり状態だ。地域の人とはほとんど話をしない』という。そうした観点からすると、いわゆるネット族というのは、選挙的には影響力が低い層なんです。自分ひとりのなかで完結してしまうわけですから」
 「運動体になって、周囲を巻き込んで何か活動をしてくれるということにはならない、ということですか」
 「ならないですね。説得力を持たない。人間の説得力というのは、その人の持つ言葉や思想に加えて、その人の日ごろの付き合いや醸し出す全人格的な雰囲気から生まれてくるものでしょう。ネット族という人たちは、おそらくその片方(言葉や思想)だけが突出して発達しているんでしょうね。そのうえ匿名性となると、説得力という点では広がりを持たないのではないでしょうか」