- 作者: 立岩真也
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (34件) を見る
「おれたちは働いてそれで給料をもらっているのに、あいつらは働かないで暮らしている。ずるい。」という反応があるかもしれない。もちろんそれに対する正しい返答は、「なら、私が働くから、仕事を代わってくれ。」である。働いていて、働かないで暮らしている人の方が得をしている、これでは損だと思ったらその人は失業して、別の人に働くのを交替すればよいのである。
この方法をとらないとすると、今の労働者の数で一人あたりの労働時間も同じままではどうにもならないことは明らかである。だから、労働時間の分割、再分配を行なえばよいということになる。
働こうが働くまいが基本の所得を保障する「ベーシックインカム」というアイディアもあります。日本では若い人からそういうことって言い出しにくいかもしれません。でも仕事を分けてくれ、それがいやなら金を、というのはもっともな要求です。金を分けろ、それがいやなら仕事を、でもよいのです。そして、所得と就労、両方いっしょでもよいし、その方がよいはずです。とにかく問題を人の心の問題と見ないことです。気持ちを入れ替え、訓練すればなんとかなるなんて話を信じないことです。繰り返しますが、そんなはずないんです。
追記
『ニートを生み出す社会構造は 』とかチャンとネット上にあるのね。