エコロジストのための経済学

著者はエコロジー側の人なのだけれど、一般のモラルが低いからエコロジーが普及しないのではなく、単に経済的に見合わないからなのですとあえて冷静に分析する。エコによる経済収縮を受容できるのか、本当にエコは必要なのか有効なのかetc。そうやってエコに対する疑義を呈してから、それでも「公共財は社会を膠着性から脱出させる」のではないか、公共財がもたらす意識の変化が貪欲な経済活動でありながらエコになれるのではないかと。

エコロジストのための経済学

エコロジストのための経済学

ただそこで提示される回答は、消費者がエコな企業を選択し、企業側もショーバイからエコによるイメージ向上を計るという、経済的にも成立したエコを目指すというもなのだが、どうもそこらへんがやはりモラルによる解決のような気がしてしまう。kingfish.hatenablog.com100年以上前の「ホワイトリスト」からさして進歩していないのじゃなかろうか。
ホワイトバンドの下品さに負けているような気がする。あの詐欺めいた白帯の唯一素晴らしいところは、バカな大衆に有名人がしてるからという至って軽薄なノリでボランティア的エコロジー的商品を買わせているという点が素晴らしい。やはりあの下品なノリを備えた有効的なエコでなければ駄目じゃなかろうか。
例によって、うまく説明できてないような気がするので、自分の範囲に話を持っていって、さらにわかりにくくしてみる。
えー、僕は自分の曲をネットで無料で公開してますが、誰も聴いてくれません。一方で、僕からすればクズ同然の音楽が3000円で売られています。で、そのことに腹が立つかというと、なんつうか、実際負けているので、くやしいがしょうがないのである。音楽流通改善の為に、少々マズくてもビンボーたらしくても、素人音楽を買いましょうと言う気はない。3000円でも欲しいから買っているのだし、無料でもいらないものはいらないのである。3000円で売ってるものが違法だけど無料というのは非常に嬉しいが、元々無料のものが無料でも全く有難味はないのである。
じゃあ誰に腹が立つかというと、運動家面して音楽業界の悪行を監視せねばならぬ、僕たちは音楽を愛してるなどとぬかしつつ、音楽業界の存在をまったく疑わないバカ(例:音楽背信w)に対してである。新しい音楽を聴きたいんですと言いつつ、そんなものを聞き分ける耳もないツンボ(例:極楽配信w)に対してである。まあそんなクズはどうなってもよいのでどうでもいいのでほっておく。
音楽業界はひたすら下品にネット配信に乗り出す。100円で配信して企業として成立するのであれば、無料の素人音楽はますます分がわるくなるのか、ネット配信による形態が定着すれば、素人配信も受け入れられやすくなるのか。まあともかく下品な経済行為が自然と流通形態を変化させて、その変化により消費者の意識が変化し、下品に貪欲に行動しても、音楽流通エコロジーになるといいよね、というようなことをこの本は言っておるのです。
と、いい加減な事を書いてばかりではアレなので、まともな内容紹介は、また、明日に続く。