第8話「イノセンス前夜」

『エツシの神様』第8話「イノセンス前夜」
先輩芸人(大倉孝二)に「イノセンス」のチケットを貰い浮かれる
貧乏芸人エツシ(阿部サダヲ)。明日の映画鑑賞に備え
イノセンス」特集を組んだ雑誌を立ち読みしていくうち、
普段考えないことを考えだし遠い目のエツシ。
部屋に帰り愛用のセガサターンのスイッチを入れると悲劇が。
セーブデータがとんだ。初期状態のゲーム画面を前に
再度ムズカシイことを考えだしてしまう。
データが消えたことは機械にとっては単にそれだけのことで、
そこに喪失を感じているのはオレなわけで、
記憶の外部化が可能になり擬似記憶を与えられたとしても、
そこからナニガシカの感情を生みだしているのは
オレなのだから、なのだから、なのだから。
バカなのにムズカシイ世界にひたって虚無的ワニ眼のエツシ。
いつのまにか『ぼくの魔法使い』の田辺まもる(阿部サダヲ)と
井川遥井川遥)のシーンをぼんやり観ている。
そこへ『エンタの神様』AD素子(井川遥)登場。
既に『ぼくの魔法使い』に没入しているエツシは素子に驚愕。
井川遥が何故オレのアパートに。自分は「素子だ」と言う素子に
「出てくんのがはえーよ、情報の海に消えてんだろーが」と
「功殻」的に返すエツシだが、素子(井川遥)に迫られるや、
すっかりマモルン気分でベッドイン。
ナニを終え、欲情しても豊川悦司に変身しないことに気付き
再度ムズカシイことを考えだすエツシ。
変身しないのはオレがエツシではなくマモルンだからなのか、
するとこれは現実ではなく『ぼくの魔法使い』の中のことで、
いやまて、「欲情」という感情を持つべきオレがすでに・・・
[と、遠い眼のサダヲ・アップが増えるにつれ、元々低かった
視聴率はみるみるさがり、井川遥の背中ヌードの瞬間上昇も虚しく
シリーズ最低視聴率0.8%を記録した第8話だが、
豊川悦司急病により実現したサダヲファン感涙の回であった。
自己陶酔気味虚無的ワニ眼で笑いをとれるのは、サダヲだけ!]