2004-03-02から1日間の記事一覧

遠藤ムシロウ童話2

天井がぐらぐらにゆらぎ、ふすまや唐紙がイビツにまがり、 虫郎は深い深いやみの中にひきずり込まれた。 十八歳の時だった。 胸にしつこくからみつく持病のゼイメイ。 過去の病の重さ、陰惨に近い貧苦、いっさいがっさい、 このみにくい姿をゴミと一緒にゴミ…